AI時代の金融インフラへ──JPYC、17.8億円で日本円ステーブルコインの社会実装を加速

AI時代の金融インフラへ──JPYC、17.8億円で日本円ステーブルコインの社会実装を加速

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日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYC株式会社は、アステリア、QR2号ファンド投資事業有限責任組合、JR西日本イノベーションズ、directX Ventures1号有限責任事業組合、ちゅうぎんインフィニティファンド3号投資事業有限責任組合、TNBI一号投資事業有限責任組合、TMキャピタル、テクミラ一号投資事業有限責任組合、HEROZ、bitFlyer Holdings、fundnote、FINOLAB1号投資事業有限責任組合などを引受先とするシリーズBラウンド・ファーストクローズで、総額17.8億円の資金調達を実施した。

JPYCは、日本円と1:1で連動する資金移動業型ステーブルコイン「JPYC」(資金決済法第2条第5項に基づく電子決済手段)を発行・運営する企業だ。裏付け資産として日本円(預貯金および国債)を保有し、送金・決済に加えて、ブロックチェーン上の金融サービスなどで利用できるとする。

累計発行額は13億円(2026年2月16日時点)を突破し、月次平均約69%のペースで成長を続けている。保有ウォレットアドレス(ホルダー)数も約8万アドレスと、直接口座開設数の約6.2倍規模に拡大した。これは、同社で口座開設していないユーザー間でもブロックチェーン上でJPYCが流通していることを示す。銀行口座がなくてもデジタル通貨を利用できる、ブロックチェーンならではの「摩擦のない金融体験」が受け入れられているという。

代表取締役は岡部典孝氏。大学在学中にリアルアンリアルを起業。2016年にリアルワールドゲームスを共同創業し、取締役としてARUK(暗号資産)事業を担当。2019年に日本暗号資産市場(現JPYC)を創業した。

岡部氏は、「JPYCはこれまで、日本円ステーブルコインの社会実装を一歩ずつ着実に進めてまいりました。2025年に発行して以来、累計発行額の拡大、ユースケースの多様化、そしてパートナー企業との連携強化により、デジタル円経済圏は確実に広がっています。JPYCは、日本を代表する日本円ステーブルコインとして、AI時代における金融インフラとして、新たな経済圏の創出に挑戦し続けます」とコメントしている。(一部抜粋)

今回調達した資金は、主に4つの領域に重点的に投資される予定である。

1. システム及びアプリケーションの開発
発行残高の拡大に耐える基盤整備(セキュリティ・内部統制強化、マルチチェーン対応、M2M決済を見据えた開発環境の拡充)

2. 事業開発に必要な人材の採用
決済導入・ユースケース開拓を担う事業開発人材に加え、法務・コンプライアンス、ブロックチェーン領域の専門人材を強化

3. ステーブルコインの発行・償還、取引、決済及び管理並びにその支援に関する事業
消費者向けに加え、BtoB送金や将来的なデジタル給与払いを見据えた法人向け基盤の拡充と導入支援

4. 新たな成長機会への戦略的投資 
新規ユースケース創出や戦略的アライアンスなど、環境変化に応じた機動的な投資

今後は、ステーブルコインが実証段階から社会実装フェーズへ移行する局面で、日本円のデジタル流通におけるデファクトスタンダード確立に向けた基盤強化を目指すとしている。

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