
バーチャルオフィス出社で効率的かつ多様な働き方を実現するスタートアップ4選
バーチャルオフィスツール市場が2025年までに180億円に拡大
コロナ禍が落ち着きを見せる中で、出社とリモートワークを合わせたハイブリッドワークが一般的になってきており、ザイマックス不動産総合研究所によると、大都市圏における企業の平均出社率は2022年秋時点で66.7%となった。(ザイマックス不動産総合研究所「大都市圏オフィス需要調査 2022秋①需要動向編」)
そのような中、多くの企業はバーチャルオフィスの導入によりリモートワーク時における社内コミュニケーションの活性化を目指している。矢野経済研究所の調べでは、バーチャル仮想オフィスツール市場規模は2023年には80億円に達し、さらに2025年までには180億円に拡大すると予想されている。(株式会社矢野経済研究所「コロナ禍で急速に伸長する仮想オフィスツール市場の実態と将来展望」)
スタートアップ4選
この領域の上場企業としては富士ソフト株式会社が挙げられるが、今回は非上場のスタートアップ4社を紹介する。
oVice株式会社
バーチャルオフィスやオンラインイベントで使える2Dバーチャル空間「oVice」を開発・運営する。ユーザーはアバターを自由に動かして会話することができる。また、 ダウンロードやインストールは不要で、ブラウザで開くことで使用可能だ。さらに、画面共有やスピーカー、HDビデオやオーディオの機能も搭載されている。
2020年8月のサービス開始以降さまざまな場面で活用され、2022年10月時点で発行スペース数は3.5万件を突破した。
株式会社oVice
設立:
2020年
所在地:
〒926-0021 石川県七尾市本府中町エ部113番地B~
企業HP:
VoicePing株式会社
2Dバーチャルオフィスサービス「VoicePing」を運営する。バーチャルオフィス上で一定の範囲に入った相手との通話や各メンバーのステータスおよび使用アプリを確認できる。 ステータスに合わせた声かけ、41ヶ国語へのリアルタイム文字起こし&翻訳、活動ログの記録や確認など多様な機能を揃える。
2021年11月には2.3億の資金調達を実施。リアルオフィスに限りなく近いUXを実現し、リモートワークの生産性とエンゲージメントを高める。
株式会社VoicePing
設立:
2019年
所在地:
〒105-7508 東京都港区海岸一丁目7番1号 東京ポートシティ竹芝8階 ビジネスエアポート内
企業HP:
ラウンズ株式会社
声のバーチャルオフィス「roundz」の開発・運営、リモートワークメディア「シゴトバ 」を運営する。roundsはカメラを使用せず、音声通話機能に特化している。
マイクと画面共有の二つのボタンの操作で簡単に使いこなすことができ、ユーザーは10代〜70代と幅広い。さらに、連携したカレンダーの予定や、キーボードの利用状況から相手の「話せる/話せない」かの状況を自動判別する。多様な機能で、リモートワーク下でも出社時のような会話の実現を目指す。
今後は潜在顧客である地方の中堅・中小企業向けに営業し、2026年期末には6,000社の有償導入を目指す。さらに、インドネシアや韓国などアジアをターゲットとした展開を見据えている。
株式会社ラウンズ
設立:
2018年
所在地:
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1−16−6 二葉ビル3F
企業HP:
株式会社OPSION
2Dのバーチャルオフィスサービス「RISA」を開発・運用する。ユーザーはバーチャル空間でアバターを介してコミュニケーションをとり、会議やイベントを行うことができる。会議室に入室し個別の音声通話、ログインユーザー全員でのチャットや音声通話も可能だ。また、画面共有やボイスチャットなどの機能も搭載されている。リモートワーク環境下で多くの企業やフリーランスに利用されている。
株式会社OPSION
設立:
2019年
所在地:
〒530-0027 大阪府大阪市北区堂山町1−5 三共梅田ビル7階
企業HP:
おわりに
今回紹介した企業は、コロナ禍における多様かつ効率的な働き方を実現している。今後も、バーチャルオフィス関連のスタートアップの動向にはさらに注目が集まりそうだ。
※掲載企業の詳しい情報については、「KEPPLE DB」にて詳細の確認が可能