グローバル人材の採用を通じて日本企業に競争力をもたらす

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KEPPLE編集部

採用コンサルティングサービスや採用管理システムを提供するZooKeep株式会社がシードラウンドにて、第三者割当増資による約8000万円、融資による約3000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、自然キャピタルおよび20名を超えるエンジェル投資家。融資における借入先は、2つの国内金融機関。

今回の資金調達により、東南アジアへのビジネス展開やサービス開発の強化を目指す。

グローバル人材の採用を支援

ZooKeepは、日系企業のグローバル人材採用の代行や、採用戦略のコンサルティングサービス、採用管理システムの「ZooKeep」を提供している。採用プロセスにおいて、関係する各ステークホルダーにとって、わかりやすく使いやすいUI/UXを追求している点が特徴だ。

サービス資料
ZooKeepはまだ正式リリースをしておらずベータ版での提供だが、既に10社近くの企業が同サービスを利用している。利用企業を増やしていき、1年以内に50社以上へのサービス導入を目指す。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO ケーシー・エーブル氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

海外人材の採用を阻む、日本独自の採用プロセス

―― 日本において、採用にはどのような課題がありましたか?

エーブル氏:海外と比較して日本の採用には、いくつかの課題があります。まず、メディアにも多く取り上げられているように、人材の流動性が低い点です。企業がDXを進める中、DX関連の人材が圧倒的に足りていません。そのため海外から人材を採用する必要がありますが、日本と海外では、採用のプロセスや基準が大きく異なります。海外では事業戦略や組織戦略を考えたうえで、詳細に採用要件を決めてピンポイントに採用を行う一方で、日本では採用プロセスの中で適性を見ていくケースが多くなっています。日本の採用カルチャーが独特であるため、グローバル人材を獲得することが簡単ではなくなっているのです。

また日本企業には、人事・採用部門をコストセンターと捉える企業も少なくありません。欧米では、ジョブ型の働き方が一般的で人材の流動性も高いため、採用には営業やマーケティングと同じように注力して投資が行われています。日本ではまだこうした意識が高くないため、採用のための高機能ツールの導入などもあまり進んでいません。日本企業が海外のマーケットでも勝負していくためには、採用に対する考え方を変える必要があります。

日本でもグローバルな大企業を中心に、採用プロセスを変革している企業はあります。一方で、数百から数千人規模の企業においては、まだ採用に関する意識変化が進んでいない傾向にあり、危機感を覚えています。

スタートアップスカウト

―― ZooKeepを創業したきっかけを教えてください。

大学卒業後、シンガポールのエグゼクティブ向けの採用支援を行う企業に入社し、東京で勤務しました。その後も別の人材紹介の企業に勤めた後、HCCRという、同じく採用領域の会社を創業メンバーとして設立しています。これまでの人材紹介やコンサルティングの経験から、日本での採用に危機感を抱いており、HCCRの設立当初からZooKeepの構想がありました。HCCR内で、R&Dの一環として採用コンサルティングやシステム開発を行っていましたが、2021年にカーブアウトしてZooKeepを設立しています。

サービス資料
我々は日本以外の国籍のメンバーも多く、非常に多様性に富んだチームであることが大きな特徴です。グローバル採用の基準を知っている我々だからこそ、採用にかかわるすべての担当者が簡単に利用できるサービスづくりができ、それがお客様に非常に喜ばれる要因の一つとなっています。

採用領域での認知獲得を進める

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

これまでスモールチームで開発していたZooKeepを、正式に事業化していくために資金調達を行いました。組織としては現在20名弱ですが、最大で30名程度までの拡大を見込んでいます。具体的には、システム開発を行うエンジニアと、お客様の採用を実際に支援するコンサルタントの採用を中心に行います。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

短期では、すでにベータ版として提供しているZooKeepの正式版をリリースし、1年以内に50社以上への導入を目指します。

今後は日本やアジア全般の採用において、組織開発をサポートするソリューションプロバイダーとしての認知獲得を目指します。これから先、東南アジア地域への進出を考える日本企業も増えてくると予想しています。そうした日本企業の採用を、我々の多様性に富んだチームで支援していきたいと考えています。

現在は、人材紹介会社や採用ツールのプロバイダーなどが乱立しています。ZooKeepを総合的な採用ツールとして進化させていくことで、ZooKeepがあれば採用に必要なすべてがそろうというイメージを持っていただけるよう取り組んでいきます。

ZooKeep株式会社

ZooKeep株式会社は、採用管理ソフトウエア『ZooKeep』を提供する企業。 『ZooKeep』は、求人案件の作成や候補者の対応、関係者との情報共有を一つのプラットフォームで管理できるソフトウエア。日本語・英語に対応し、採用プロセスにおける次のステップが自動的に提案されるクイックアクション機能や、システム内で関係者に面接日時の提案などが行えるスケジューリング機能などを備える。 また同社は、採用戦略の策定や基礎的な人事制度の構築、採用スタッフのトレーニング、組織における課題の分析などを行い、企業のビジネス成長をサポートする。

代表者名エーブル・ケーシー・ウィリアム
設立日2021年11月30日
住所東京都港区南麻布5丁目2番32号興和広尾ビル5F
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