SNS型投資アプリのWoodstock、ソーシャルの力でZ世代を投資家に

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KEPPLE編集部

SNS型投資アプリを運営するWoodstock株式会社が、第三者割当増資による2.5億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、Coinbase Ventures(米国)、Coral Capital、HYPER(米国)、インキュベイトファンド、Kindred Ventures(米国)の5社。

今回の資金調達でプロダクトの機能を拡充し、ソーシャルプラットフォームを通じた新しい投資体験を提供する。

リアルタイムで米国株を1000円から売買

同社が運営するのはSNS型投資アプリ「woodstock.club」。投資家とオンラインでの交流や情報交換を通じて、初心者から上級者まで投資を楽しめる。モバイル一つで安心して投資が始められるだけでなく、ユーザー同士での会話もできるソーシャル機能と金融サービスを融合したプラットフォームだ。

株式投資のための API を開発・提供する Alpacaとのパートナーシップにより、米国マーケットへアクセスする。投資できる米国株式や上場投資信託は500銘柄以上で、日本円で1,000円からリアルタイムでの売買が可能だ。

ユーザーが保有している銘柄やポートフォリオは別のユーザーにシェアできるほか、自分自身の資産もわかりやすく一覧できる。


同社のCEOであるブライアン・ジェフン・ユン氏は、モルガン・スタンレーMUFG証券などの金融機関やTwitterを経て、2019年よりCoinbaseのディレクターとして日本市場の立ち上げに従事。2021年にWoodstockを共同創業した。

今回の資金調達に際して、CEOのブライアン氏(写真中央)と共同創業者のCOO 河本 太輔氏(写真右)に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

ユーザーがユーザーを呼ぶ仕組みづくり

―― woodstock.clubを始めようと思ったきっかけを教えてください。

ブライアン氏:日本は投資に関して遅れています。コロナ禍を経て投資に興味を持つ人は増えているのですが、Z世代の若者が簡単に使えるプラットフォームが不足しています。今はTikTokやInstagramなど、ソーシャルメディアで情報を得る時代。ソーシャルの力を借りて、コンシューマーが気軽に使えるプラットフォームを作れば、課題解決のチャンスがあると思いました。ただ、リスクに対する不安は根強いです。そこで、1,000円という少額から始められて、米国ドルの為替取引は不要という方式のプラットフォームを提供することに決めました。

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―― 資金調達の使途について教えてください。

河本氏:主にプロダクトの開発です。プラットフォームを大きくするためには、口コミで広がるネットワーク効果に期待しています。そのためには、ユーザーがユーザーを呼ぶ仕組みが大事だと思っています。

ブライアン氏:現段階ではまだ機能を絞った最小限のプロダクトなので、さまざまな機能を追加したwoodstock.clubのウェブ版やシミュレーションゲームなどのプランを検討しています。

Z世代の投資イメージをソーシャルメディアで変える

―― 投資とソーシャルの親和性は、想像以上に高そうですね。

ブライアン氏:ソーシャルプラットフォームにとっては、深いアクティビティができることが大事だと考えています。woodstock.clubの大きなポイントは、ポートフォリオのシェアができ、リアルタイムで他の人のトレードが見えること。そこが証券会社が提供するソーシャルサービスとの違いではないかと思っています。私たちはまずソーシャルメディアのプラットフォームを作り、そこから取引ができ、それをシェアできるようにしました。取引の内容そのものが、ソーシャルメディア上でコンテンツになるという考え方で作っています。

河本氏:お金のことは、これまで誰もあまり公にしてこなかったプライベートな話題です。ただ、今はソーシャルの時代で、いろいろな人とさまざまな情報を共有できます。お金のこともある程度オープンにしていいのではないでしょうか。一人ひとり、できる範囲でのソーシャルな情報収集は投資を始めるきっかけになります。

―― 今後の展望について教えてください。

河本氏:投資は、閉じられた世界で組織の中にいる人しか情報にアクセスできなかったこともあり、「怖い、難しい」というイメージでした。それをソーシャルでパブリックにすることで、イメージを変えていくのが私たちの使命だと考えています。

そのうえで、今後の展望としてはいくつかの可能性があると思っています。それぞれの可能性については、私たちがフォーカスしている分野におけるユーザーの体験を最優先に考え、どの方向が正しいのかチームで判断していきます。

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