(2022年4月11日週) 海外資金調達 Weekly <Unicorn編>

(2022年4月11日週) 海外資金調達 Weekly <Unicorn編>

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KEPPLE編集部

この記事では、4月11日週に報道された資金調達に伴い、ユニコーン(企業評価額10億ドル以上の企業)となった3社を企業評価額順に紹介します。

第1位 Salsify (企業評価額 20億ドル)

第一位は、Eコマースの在庫・製品管理のSalsify(企業評価額:20億ドル)でした。Eコマースに関連する業務は、在庫管理、決済、物流など多岐にわたり、想像以上に複雑なため、Salsifyのような会社による支援が必要不可欠です。アメリカのEC市場では、アマゾンが40%弱のシェアを持ち1強体制ですが(※1)、日本では、アマゾン・楽天・ヤフーの3強に加え、中小のEC業者も多く存在しており、小売企業にとっては、複数のEC業者に出品する必要があるため、アメリカ以上に管理が大変になっています。そのなかで、Hamee、アイル、コマースOneホールディングスなどがEC業務支援に関わるソフトウェアを提供しています。


第2位 Voyager Innovations (企業評価額 14億ドル)

第二位は、ネオバンクのVoyager Innovations(企業評価額:14億ドル)でした。同社が運営するコード決済アプリのPayMayaは、4700万以上の登録ユーザーがおり、フィリピンのモバイル決済でのシェアは、42%とGCashに次ぐ大きさです(※2)。GCashも携帯キャリアを母体としており、フィリピンでは携帯キャリア会社が提供する決済アプリが強い一方、他の東南アジアで強いスーパーアプリのGrabなどは苦戦しています。Maya Bankはフィリピン中央銀行とともに、フィリピンでのデジタル銀行の免許を申請しており、チャレンジャーバンク(銀行免許を持つデジタルバンク)になる可能性を秘めています。


第3位 Genies(企業評価額 10億ドル)

第三位は、デジタルアバターを作成するGenies(企業評価額:10億ドル)でした。多くのミュージシャンやスポーツ選手などの有名人が同社のアバターをSNSなどで使用しているため、同社の価値が高まっています。現在は、NFTトレーディングカードゲーム「NBA Top Shot」などを提供するDapper Labs(前回の2021年のシリーズBでGeniesに出資)と提携して新たなプラットフォームを立ち上げるなど、他のWeb3.0の会社との連携を強化しています。



(※1)
https://nerimarketing.net/ec-salesshareranking-usa/
(※2)
https://fortumo.com/blog/mobile-wallets-spotlight-the-philippines/

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