3月14日週に報道された資金調達に伴い、ユニコーン(企業評価額10億ドル以上の企業)となった3社を企業評価順に紹介します。
第1位 Getir(企業評価額 118億ドル)
第一位は、生鮮食品のeコマースを手掛けるGetir(企業評価額:118億ドル)でした。先週取り上げたBYJU’sに続くデカコーン(企業評価額100億ドル以上)です。この領域は、物流など大型投資が必要、かつ競合も多いため、資金調達額も大規模になりやすいです。日本では、直近、10分で届く宅配スーパーを運営するOniGOがサムライインキュベートから資金調達を受けました。
第2位 ConsenSys(企業評価額 70億ドル)
第二位は、仮想通貨のソフトウェアウォレットを提供するConsenSys(企業評価額:70億ドル)でした。ConsenSysが提供するMetamaskはEthereumを中心としたソフトウェアウォレットです。仮想通貨のなかでもビットコインに次いで時価総額が大きいEthereumのウォレットを提供したことで、Metamaskはユーザーを伸ばしてきました。Ethereumはブロック生成時間が早いため、15秒(ビットコインの約40分の1の速さ)で取引を終えることができるため、投資家に好まれてきました。一方で、NFTなどによる市場の拡大は引き続き見込まれるものの、競争環境の変化には注意が必要です。より安い取引手数料でのサービス提供が可能なSolanaなどが台頭しており、EthereumのNFTにおけるシェアは、2021年初めの約95%から直近では80%近辺にまで低下しています。(※1)
第3位 Docotolib(企業評価額 64億ドル)
第三位は、医療SaaSツールを提供するDocotolib(企業評価額:64億ドル)でした。医療業界は、IT化による効率化の余地が大きいため、注目されています。日本では、光通信の子会社であるEPARKが診察予約の分野で強いです。EPARKは2019年にSBIキャピタルなどから200億円の大型資金調達を発表しています。
注)
(※1)
https://www.coindeskjapan.com/136903/