株式会社JiMED

植込型BCI医療機器を開発する株式会社JiMEDは、第三者割当増資により総額3.3億円を調達したことを発表。引受先は慶應イノベーション・イニシアティブ、大阪大学ベンチャーキャピタル、京都大学イノベーションキャピタル、グリーンコア、池田泉州キャピタル。エクイティによる累計調達額は約11.8億円となった。
あわせて同社は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などにより身体機能が制限された患者の意思伝達支援を目的に開発するワイヤレス植込型BCI(Brain-Computer Interface)医療機器について、PMDA(医薬品医療機器総合機構)へ提出した治験計画届が受理されたことも発表した。
JiMEDは2020年設立の大阪大学発医療機器スタートアップだ。大阪大学の平田雅之教授らが研究してきたワイヤレス植込型BCI医療機器の社会実装を目指している。
BCIは、脳活動を計測・解析し、その情報をもとにコンピューターや外部機器の操作につなげる技術を指す。ALSや重度の神経疾患、外傷などにより、意識や感覚が保たれていても身体を動かせず、意思を伝えることが困難になる「閉じ込め状態」に至る場合がある。こうした患者は、家族や介護者とのコミュニケーション、日常生活、社会参加に大きな制約を抱える。
JiMEDが開発するwiBCI医療機器は、脳と外部機器を接続し、身体を動かさずに機器操作や意思伝達を支援することを目指すものだ。患者本人のQOL向上に加え、介護者や家族とのコミュニケーション支援、社会参加機会の拡大につなげる考えだ。
今回調達した資金は、2026年に開始予定のALS患者を対象とした企業治験の準備に充てる。また、製品拡張や販売に向けた国内外パートナー企業との連携強化、事業基盤の構築にも活用する。
同社は今後、頭蓋内脳波データの活用も見据える。高精度な脳活動データを蓄積することで、脳機能の理解促進や創薬研究、生体センシング技術への応用も視野に入れる。
身体機能に制約がある患者の意思伝達を支援する技術は、医療・介護領域における重要なテーマの一つだ。JiMEDは治験開始に向けた準備を進めながら、植込型BCI医療機器の実用化を目指す。









