商業不動産の空きスペースを短期レンタル、オフラインの顧客接点でEC販売を加速

商業不動産の空きスペースを短期レンタル、オフラインの顧客接点でEC販売を加速

  • #シェアスペース
  • #不動産
  • #不動産IT支援
  • #イベント

Startup Spotlight

Supported by

written by

KEPPLE編集部


ポップアップストアや催事イベント向けの商業スペース予約プラットフォーム「SHOPCOUNTER」を運営する株式会社COUNTERWORKS(以下、カウンターワークス)がシリーズCラウンドにて、第三者割当増資による8.6億円、銀行融資による3.5億円、総額約12億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、Z Venture Capital、大和企業投資、New Commerce Ventures、スマレジ、三井不動産、東芝テック、ケップルキャピタル、豊田合成、地域創生ソリューション。融資における借入先は、日本政策金融公庫と静岡銀行。

今回の資金調達により、商業不動産領域における新規サービス開発や人材採用を強化する。

商業不動産領域のDXを推進

SHOPCOUNTERは、商業スペースを貸したい人と借りたい人をマッチングするサービスだ。商業施設や路面店、展示会場などのさまざまな商業スペースの検索に加え、予約から支払いまでをワンストップで提供する。

SHOPCOUNTER
ポップアップストアや販促プロモーション、展示スペースなど、主に事業用途の短期貸スペースに対応している点が特徴だ。増加する商業用不動産の空室の有効活用に貢献する。

また、同社が提供する「SHOPCOUNTER Enterprise」は、商業施設を運営する企業向けに、テナントの募集や管理を行うSaaSプロダクトだ。

商業施設を展開する丸井では、同サービスを活用してマルイ店舗への出店検討や問い合わせ、契約までの手続きを行う出店サービス「OMEMIE」を運用している。

2023年10月時点で、丸井など商業施設を展開する3社が、運営する200近くの施設の管理に利用している。

SHOPCPUNTER Enterprise
今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 三瓶 直樹氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

空室の増加で高まる業務と取引のデジタル化ニーズ

―― EC販売が伸びる中で、リアル店舗の出店ニーズはあるのでしょうか?

三瓶氏:これまで商業施設の区画を借りて店舗出店をする際は、3年から5年の長期契約で、家賃の半年分や1年分を先に差し入れる保証金が発生することが一般的でした。こうした初期に大きなコストがかかる出店形態への需要は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに減退しています。

ECの市場が拡大する中、コロナ禍の落ち着きによるオフライン回帰が進んでいます。このような背景もあり、これまでの多店舗出店による売上拡大ではなく、短期間でオフラインの顧客接点を持ち、ECと組み合わせて売上を最大化するためにポップアップストアのような形態の出店が増えてきているのだと考えています。

―― 出店スペースのレンタルにはどのような課題がありますか?

商業用不動産を扱う事業者の課題として、非常にアナログな情報流通が挙げられます。物件を扱う担当者ごとに情報が分散しており、オンライン上で必要な情報を満足に得ることができません。これまではそれでも成立していましたが、コロナ禍を背景に空室の増加が大きな問題となっている中、情報流通の効率化が必要です。

商業不動産における店舗の課題
また、現在でも紙や電話、メールをベースとした旧来的な業務も課題になっています。デジタルを活用して生産性を高めることが求められています。

出店者の視点で考えると、情報が整理されたデータベースがないことで、出店したくてもスペースを探せないことがありました。スペースが見つかっても個別に問い合わせをして金額を確認することや、レンタル期間が短くて借りられないなど、適したスペースを探すことに多大な苦労がかかっていました。

事業用途を強みにスペースの有効活用を支援

――SHOPCOUNTERの特徴について教えてください。

スペースレンタルのサービスはいくつかありますが、事業用途での利用を検討している方々が9割以上を占めている点は大きな特徴です。例えば、掲載しているスペース周辺の通行量など、事業用途の検討に必要な情報提供ができる設計になっています。

また、取引には貸主や管理者の合意が必要です。ユーザーがスペースを決めて、支払ってすぐに利用開始できるのではなく、貸主とのやり取りを通じて、条件の合意や見積発行を経て契約に至る点が、一般消費者向けのサービスと比較した大きな違いです。

―― 創業のきっかけを教えてください。

前職では広告テクノロジーの会社に在籍しており、オンライン広告を活用した企業の販売支援に携わっていました。その中で、ECとオフライン店舗の両方で販売されている商品に比べて、ECでのみ販売されている商品の売上が相対的に少ないことに気づきました。

当時はあまり気に留めていませんでしたが、改めて考えると、インターネットでの商品購入が一般的になってきていても、例えば3万円の高価なTシャツをECサイト上でみて、すぐに購入の判断をする人は多くないですよね。こうしたきっかけから、オフラインで実際の商品を見ることや消費者と接点をもつことが重要だと考えました。

リサーチの過程で実際にスペースを借りて出店することの難しさを知り、こうした人々が柔軟に出店できる方法があれば、EC事業者が今後増えていくだろうと思ったことが設立の大きなきっかけです。時間がかかったとしても、世の中に大きなインパクトを与える挑戦がしたいという思いを以前から抱えていたこともあり、カウンターワークスを立ち上げました。

商業不動産のインフラに

―― 資金調達の背景や使途について教えてください。

マーケットプレイスの事業から出発し、2022年1月にSHOPCOUNTER Enterpriseをローンチしました。その中で、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけの一つとして、当社サービスのニーズが急速に高まっています。さらなる事業の拡大を進めるために資金調達を実施しました。

累計成約数の推移
現在提供している2つのプロダクトはリリース時期やフェーズは異なりますが、当社の中核になるサービスです。短期ではこれらをしっかりと成長させ、2024年度中にはSHOPCOUNTER Enterpriseを国内の商業施設の約3割に導入することを目指しています。加えて、SHOPCOUNTERの登録テナント数80,000件、累計取扱スペース数として25,000件の達成も目標として掲げています。

また当社は現在、商業用不動産のうち、店舗の短期利用を中心にサービス提供していますが、オフィスや物流などの用途、利用期間のニーズもさまざまです。今後は、店舗領域で短期に限らない取引を実現し、取り扱う商業用不動産の領域を拡大していくことを計画しています。

当社サービスを通じて、自社で不動産を所有、運用している企業に向けて、資産の有効活用に貢献していきたいと思います。

株式会社COUNTER WORKS

株式会社COUNTER WORKSは、ポップアップストアのマーケットプレイス「SHOPCOUNTER」を企画・開発・運営する企業。 「SHOPCOUNTER」はオンラインで店舗スペースを予約できる、短期貸し店舗やイベントスペースのオンラインシェアサービス。多額の初期費用・礼金や難しい事務作業が不要で、簡単にお店を立ち上げることができる。 「すべての商業不動産をデジタル化し、商いの新たなインフラをつくる。」をミッションに掲げ、商業不動産を取り巻くあらゆるステークホルダーの体験価値を向上を目指している。

代表者名三瓶直樹
設立日2014年10月8日
住所東京都目黒区上目黒1丁目26-9
記事一覧
スタートアップの詳細データはKEPPLE DB
KEPPLE DB

Tag
Share
notelinkedInfacebooklinetwitter

Startup Spotlight

supported by

「スタートアップスカウト」は、ストックオプション付与を想定したハイクラス人材特化の採用支援サービスです。スタートアップ業界に精通した当社エージェントのほか、ストックオプションに詳しい公認会計士やアナリストが伴走します。

https://startup-scout.kepple.co.jp/
スタートアップスカウト

新着記事

notelinkedInfacebooklinetwitter
notelinkedInfacebooklinetwitter

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ。
1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

STARTUP NEWSLETTER

投資家向けサービス

スタートアップ向けサービス