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誤り耐性型汎用量子コンピュータの実現を目指すQubitcore株式会社は、シードラウンドで第三者割当増資による総額15.3億円を調達した。SBIインベストメントをリード投資家に、Abies Ventures、ニッセイ・キャピタル、ライフタイムベンチャーズ、Dual Bridge Capital、大和ハウスベンチャーズ、ヤンマーベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、Blue Lab、SMBCベンチャーキャピタル、琉球銀行、キャナルベンチャーズが参画した。
Qubitcoreは、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究成果を基盤に、分散型量子コンピュータの研究開発と事業化を進めるスタートアップだ。中核となるのは、量子ビットを光(光子)でつなぐ接続技術である。微小光共振器を用いて量子ビットと光子を効率的に結びつけ、複数の量子処理装置を光で接続する分散型アーキテクチャの実現を狙う。
量子コンピュータは創薬、材料開発、金融、物流、製造など幅広い領域での活用が期待される一方、実用化には長期的な研究開発と大規模な技術検証が欠かせない。なかでも誤り耐性型汎用量子コンピュータは、計算エラーを抑えながら大規模計算を可能にする次世代技術として位置づけられている。
同社は、OIST発のイオントラップ技術と微小光共振器技術を組み合わせ、単一モジュールの限界を超えて量子コンピュータを大規模化する手法に取り組む。2025年6月にはOISTと独占的ライセンス契約を締結し、研究成果の社会実装に向けた体制を整えてきた。
今回の資金は、微小光共振器を用いた分散型イオントラップ量子計算アーキテクチャの研究開発に加え、共同研究・実証パートナーの開拓、研究者・エンジニア・ビジネス人材の採用強化に充てる。
今後は、2026年内にクラウドアクセス対応の試作機をOISTで稼働させ、2028年内に誤り訂正機能を備えた小規模機(Early-FTQC)、2029年内に複数の量子処理装置を光で接続した第2世代機の公開を計画する。量子計算の実用化に加え、将来的には量子ネットワーク領域への応用も視野に入れ、量子時代の産業・安全保障の発展に貢献していく構えだ。
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