介護記録を“話すだけ”で完結──NAGARA、6200万円を調達し音声AIサービスの全国展開へ


ぬいぐるみ型の認知症ケアAIパートナー「AOGUこころ(愛称:ここちゃん)」を開発するAOGU株式会社は、Coreline Venturesを引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドで5500万円の資金調達を実施した。
AOGUは2025年設立のスタートアップで、認知症ケア領域に特化したAIプロダクトの開発・提供を行う。同社は生成AI(LLM)を活用し、認知症当事者の状態や生活背景に応じた対話を実現することで、日常的なコミュニケーション支援とケア負担の軽減を目指している。
主力プロダクトである「AOGUこころ」は、ぬいぐるみ型のデバイスとして設計されており、利用者の経歴や症状、個別特性に応じたパーソナライズ対話を提供する。加えて、生活状況のモニタリングやスケジュールの音声案内などの機能を備え、家庭および介護施設における継続的な見守りを支援する。これまでに100名以上を対象としたトライアルが実施されている。
日本では、高齢化の進行に伴い認知症および軽度認知障害(MCI)を含む対象者が増加しており、コミュニケーション支援やケア人材の不足が課題となっている。こうした背景から、テクノロジーを活用したケア支援への関心が高まっている。
今回調達した資金は、独自対話エンジンの高度化、デバイスのユーザー体験(UX)の改善、ならびにAIエンジニアやハードウェア開発者、認知症ケア専門人材の採用強化に充当される予定である。特に、利用者の生活史データやケア技法をリアルタイムに反映する対話精度の向上や、高齢者が直感的に扱えるハードウェア設計の改良を進める。
AOGUは、認知症ケアにおける心理的な安心感や尊厳の維持を重視し、テクノロジーを通じた新たなケアの形の構築を進めるとしている。今後はプロダクトの改良とともに、家庭および介護現場での活用拡大を図る方針である。
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