教育・フィットネス分野で広がる習慣化サービス、ヘルスケア分野への展開を加速

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KEPPLE編集部

習慣化プラットフォーム「Smart Habit」を運営する株式会社WizWeが第三者割当増資による総額5.4億円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回の資金調達の引受先は、エムスリー、サントリーホールディングス、モバイル・インターネットキャピタル、ダイレクトマーケティングミックス、フュージョン、AIX TechVentures 、ほかとなる。

今回の資金調達により、ヘルスケア・ウェルビーイング分野への事業拡大を目指す。

伴走する個別対応で三日坊主を防止

SmartHabitは、主に教育やフィットネス分野の事業者向けに、事業者に代わってユーザーの活動を習慣化させるためのサポートを行うサービスだ。

事業者だけでは手が届かない、ユーザーへの手厚いフォローを行うことで、三日坊主による離脱を未然に防ぐ。リアルな伴走と自動化されたプログラムを組み合わせ、WizWeの習慣化サポーター1名で、最大3000名のユーザーに対して個別対応を行うことができる。
サービス紹介資料

例えばフィットネスクラブの場合、週に一度来館しているユーザーはクラブを継続利用する確率が高い。クラブの契約初期に来館がない場合、習慣化サポーターが担当として適切なタイミングでフォローすることでクラブへの来館を促す。実際に同社サービスを導入したフィットネスクラブでは、入会3ヶ月後の週次来館者数が160%増加したという。

Smart Habitは2020年にリリースされ、現在までに200社以上の導入実績を誇る。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 森谷 幸平氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

より価値のあるサービス提供を支援

―― これまで、習慣化をめぐってはどのような課題がありましたか?

森谷氏:昨今あらゆるビジネス・サービスでAIを活用したDXが進み、良質なサービスが増えています。一方で、それらのサービス利用の初期段階で離脱をされてしまうケースも多く、非常に大きな課題となっています。

ある程度消費者に受け入れられやすい価格帯のサービスだと、サポートできる範囲にも限界があり、結果として離脱も多くなります。また、従来のようにSMSやチャットツールを通じてシステムから通知を送っても、ユーザーからすると煩わしく思われてしまいます。

Smart Habitでは、ユーザーのサービス初回ログイン時にコメントを送信しています。ユーザーからの返信で、担当の習慣化サポーターとのコミュニケーションが始まり、離脱の危険がある際には、担当サポーターからユーザーに寄り添う形で連絡が入ります。ユーザーもシステムではなく担当と会話している認識があるため、その後は離脱せず活動が習慣化する確率が高くなります。

サービス紹介資料
行動定着に必要な部分だけ人が介入し、自動化されたプログラムと組み合わせることで、一人のサポーターが多くの人に伴走することができるのです。

スタートアップスカウト

――Smart Habitを始めようと思ったきっかけを教えてください。

WizWeは、株式会社WEIC(現・SALES ROBOTICS株式会社)から2018年にMBOして設立した会社です。私自身、WEICで語学の事業に携わる中で、営業支援の事業を中心にするという会社の方針転換がありました。元々、習慣化ビジネスの事業構想がありましたが、私が当時営業支援事業の責任者であったことから、習慣化の事業は数年塩漬け状態になりました。私の取締役の任期満了とともに、部門ごとバイアウトをして設立したのがWizWeになります。

また、WEIC入社以前に教育関連の別企業に在籍しておりましたが、事業としてうまく軌道に乗せることができず、悔しい思いをしました。同じ教育事業でリベンジしたいという思いもあり、Smart Habitの構想につながっています。

ヘルスケア領域の習慣化に注力、グローバルなプラットフォームへ

―― 今回の資金調達を経て、足元の事業拡大の方針について教えてください

主にはヘルスケア・ウェルビーイング市場への事業展開と、採用に注力します。
これまで教育・フィットネス分野でのサービス導入が多かったですが、ヘルスケア業界での利用も増加させる予定です。日本で高齢化社会が劇的に進行する中で、健康の増進や重症化予防の習慣化に役立てたいと思っています。

サービス紹介資料
また、サービス導入の初期に発生するシステム構築やコンサルティングを担う、カスタマーサクセス人材の採用を強化します。また、プロダクトマネジメントにあたる開発組織も拡大予定です。

―― 今後の展望を教えてください。

短期的には、教育とフィットネス分野での導入をしっかりと伸ばし切ります。またヘルスケア・ウェルビーイング分野でのサービス利用をグロースさせていくために、今回出資いただいた各企業との連携を進めます。

中長期では、ビジョンに「習慣化プラットフォームで100億人をありたい姿へ」と掲げており、グローバルへの展開も考えています。すでにナイジェリアでは実際に検証も進めており、人口も伸びていて教育需要の多いインドネシアも有望な市場だと考えています。

自社での採用に限らず外部パートナーとの連携も強化しながら、習慣化事業をさらに拡大していきたいと思います。

株式会社WizWe

株式会社WizWeは、習慣化プラットフォーム事業『SmartHabit』の企画・開発・提供をしている企業。 同社は、2018年に株式会社WEICより語学eラーニング事業、及びグローバル人財育成事業を継承。大量の行動習慣ビッグデータを基に、専門の研究員によるエビデンス分析を行う『Wizwe総研』も自社で運営しており、研究成果を『SmartHabit』に反映させている。

代表者名森谷幸平
設立日2018年5月1日
住所東京都千代田区麹町4丁目8番8号麹町高善ビル5階
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