株式会社SAZO

AIを活用した越境ECサービスを展開する株式会社SAZOは、シリーズAラウンドで総額32.1億円を調達したと発表。内訳は、日本郵政キャピタル、鈴与、NAVER Corporationなどを引受先とするJ-KISS型新株予約権の発行による資金調達が16.6億円、複数の金融機関からの借入が15.5億円。今回の調達により、累計調達額は39.7億円となった。
SAZOは、AI越境ECプラットフォーム「SAZO」を開発・運営している。利用者が購入したい商品のURLを入力すると、AIが商品情報を翻訳し、為替レートや配送料、関税、手数料などを計算して購入時の総額を表示する。決済から国際配送、輸入通関までを同社が代行する仕組みで、日本と韓国のECサイトやフリマアプリに対応している。
経済産業省によると、2024年の日本・米国・中国間の越境EC市場は、各国間で前年を上回った。中国の消費者による日本事業者からの購入額は前年比8.5%増の2兆6,372億円となるなど、日本商品の越境購入は拡大している。一方、越境ECでは、言語や通貨の違いに加え、国際配送料や関税を購入前に把握しにくいことが利用者の負担となる。販売事業者にとっても、国ごとの決済、物流、通関対応や海外向け在庫の確保などが参入障壁となっている。SAZOは、AIと物流オペレーションを組み合わせることで、購入者と販売者双方の負担軽減を図る。
同社は2025年5月にプレシリーズAで7.1億円を調達した後、韓国版「SAZO」を公開し、韓国市場に向けた日本企業の越境販売支援を開始した。同社によると、2026年度上半期の月間流通取引総額は約7倍に拡大し、海外売上比率は75.65%に達したという。
今回調達した資金は、AIが利用者の意図を踏まえて商品探索、価格比較、決済、配送、通関などを自律的に処理する「エージェンティック・コマース」の研究開発に充てる。今後は購買に関わる一連の手続きのさらなる自動化を進める。
また、日本と韓国に加えて米国などへの展開を進めるため、物流拠点や国際配送ネットワークの構築にも投資する。物流拠点のオペレーション効率化を進めるほか、現在65人の組織を拡大し、AIエンジニア、マーケティング、物流、事業開発などの人材採用も強化する方針だ。









