血液検査をアップデートするスタートアップ5選

血液検査をアップデートするスタートアップ5選

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微量採血・AI・リキッドバイオプシーが切り拓く次世代検査

近年、健康診断やがん診断、慢性疾患の管理などにおいて、血液検査の重要性はますます高まっている。血液検査は疾患の早期発見や治療方針の決定、健康状態の継続的な把握に欠かせない検査として広く利用されている。 一方で、従来の血液検査は採血量や検査設備、結果が出るまでの時間などが課題となる場面も少なくない。早期診断や継続的な健康管理の実現に向け、より少ない採血量で精度を確保できる検査技術への期待が高まっている。 

こうした中、微量の血液や体液から疾患の兆候を捉える新たな検査技術の開発が進んでいる。AIを活用したタンパク質解析、1分子レベルの酵素計測、電気化学センサー、リキッドバイオプシーなど、多様な技術が登場し、がんや循環器疾患などの早期発見や、患者負担の軽減につながることが期待されている。

日本でも、大学や研究機関の研究成果をもとに創業したスタートアップが、次世代検査技術の社会実装に取り組んでいる。従来より少ない採血量で高精度な検査を可能にする技術や、AIによる解析技術、迅速診断を支える小型デバイス、自己採血による在宅検査サービスなどを開発し、医療現場から在宅医療まで幅広い場面での活用を目指している。 

本記事では、血液検査をはじめとする次世代の体液検査技術に挑むスタートアップを紹介する。

※ リキッドバイオプシー:血液などの体液に含まれるがん細胞や、がん細胞由来のDNAなどを解析し、がんの診断や治療効果の判定、再発のモニタリングなどに活用する検査技術。組織を採取する生検に比べ、身体への負担が比較的小さいことが特徴とされる。

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スタートアップ5選

コウソミル株式会社

企業HP:https://cosomil.com/

東京大学および理化学研究所の研究成果を基盤とするバイオスタートアップ。血液中の酵素活性を1分子レベルの超高感度で解析する独自の「1分子計測リキッドバイオプシー」技術を活用し、疾患の早期診断薬や医薬品開発支援に取り組んでいる。現在は、膵がんの早期発見を目的とした血液検査「エンゼバー®すい臓がん」を開発しており、体外診断用医薬品としての薬事承認・本格的な社会実装を目指すほか、他のがん種や疾患への応用も進めている。

2026年2月には、リード投資家であるデライト・ベンチャーズに加え、新規投資家としてアニマルスピリッツ、ごうぎんキャピタル、既存投資家としてANRI、グリーンコアを引受先とするシリーズA1資金調達を実施した。

aiwell株式会社

企業HP:https://www.aiwelljapan.com/

東京科学大学(旧東京工業大学)との共同研究を基盤に、AIを活用したタンパク質の網羅的解析技術「AIプロテオミクス®」を開発するバイオスタートアップ。微量の血液などから疾患に関連するタンパク質の変化を解析し、バイオマーカー探索や創薬支援、早期診断支援に取り組んでいる。自宅で採血できる微量採血キット「aiwell care」のほか、創薬・医療・食品・畜産分野向けのプロテオミクス解析サービスを展開し、AIとタンパク質解析を組み合わせた次世代の検査・研究基盤の社会実装を目指している。

2025年5月には、みるたすおよび住友商事北海道と、個人および法人向け健康促進策領域における協業を目的とした業務提携を締結した。

株式会社イムノセンス

企業HP:http://immunosens.com/

大阪大学発の医療機器スタートアップ。 大阪大学産業科学研究所 特任教授(現)の民谷栄一氏が開発した独自の免疫測定法「GLEIA(Gold-Linked Electrochemical Immunoassay)」を中核技術に、高感度なPOCT(臨床現場即時検査)向け診断機器を開発している。GLEIAは、金ナノ粒子を用いた電気化学的測定により、簡便なシステム構成で高い検出感度を実現することを特徴とする。同社は、「いつでも・だれでも・どこでも医療グレードの迅速検査」の実現を掲げ、診断、救急、在宅医療、介護、健康管理など幅広い分野での活用を目指している。

2026年2月には、キリンホールディングス ヘルスサイエンス研究所と、人の「免疫」の状態を可視化する独自の「セルフ検査サービス」の共同開発を開始した。

株式会社Liquid Mine

企業HP:http://www.liquidmine.co.jp/index.html

東京大学医科学研究所の研究成果を基盤とするバイオスタートアップ。リキッドバイオプシー(液体生検)技術を活用し、血液から白血病の微小残存病変(MRD)を検出する検査システム「MyRD®」を開発している。患者ごとの遺伝子変異を解析して個別に検査薬を作製することで、従来は骨髄検査が必要だった白血病の再発モニタリングを血液検査で行うことを目指し、患者の身体的負担の軽減とゲノム医療の普及に取り組んでいる。

株式会社MIOrder

企業HP:https://miorder-corp.com/

山梨大学発のライフサイエンススタートアップ。生命科学・分析化学・医療工学の知見を基盤に、自己採血による在宅型血液検査サービスや、分子レベルのバイオマーカー分析、オミクス解析、疾患リスク評価サービスを開発・提供している。約50µLの少量の血液で生化学検査が可能な検査サービスを展開するほか、企業向けには自己採血型検査サービスの導入・OEM提供、医療機関向けには生化学検査の受託にも対応。ライフサイエンス分野の調査・研究、バイオマーカー探索、データ解析なども手がける。

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