牛のげっぷ由来メタンを海藻で減らす──サンシキ、8000万円調達で生産体制を拡大

牛のげっぷ由来メタンを海藻で減らす──サンシキ、8000万円調達で生産体制を拡大

xfacebooklinkedInnoteline

株式会社サンシキは、プレシードラウンドで総額8000万円を調達したと発表。サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブ1号投資事業有限責任組合をリード投資家とする第三者割当増資で、安藤・間が参加した。

同社は、日本在来の海藻の一種であるカギケノリを原料とする、牛向けの飼料製品を開発するスタートアップだ。2024年2月に設立された高知大学発ベンチャーで、海藻の陸上養殖研究で知られる同大学の平岡雅規教授らの研究成果を基盤としている。独自の養殖技術により、カギケノリの量産を目指す。

カギケノリを牛の飼料にごく少量加えることで、げっぷに含まれるメタンを大幅に削減できることが、世界各地の研究で示されているという。一方、同社によるとカギケノリを低コストで安定的に養殖し、有効成分を保ったまま製品化する量産技術は、世界的にも十分に確立されていない。サンシキは、高知大学の研究成果を基盤とした独自の陸上養殖技術を用い、商業規模での安定生産と製品化に向けた開発を進めている。

メタンは二酸化炭素の約28倍の温室効果を持ち、その削減は気候変動対策のなかでも即効性が高い打ち手の一つとされる。世界にはおよそ15億頭の牛がいるとされ、牛や羊などの反すう動物(いったん飲み込んだ餌を口に戻して再びかむ動物)がげっぷとして排出するメタンは、世界全体の温室効果ガス排出量の約5%を占める。

同社はこれまで、商業規模の試験タンクでカギケノリの安定生産に成功したほか、生産技術と生産実績を学会で発表し、国内外で特許を出願しているという。 環境省のスタートアップ支援プログラムや、西日本のスタートアップを選定するJ-Startup WESTにも採択された。

調達した資金は、生産体制の拡大、製品化に向けた開発、事業拡大を支える組織体制の強化に充てる。世界では、海藻を食料や素材、エネルギーなどに活用する動きが広がっている。サンシキは、カギケノリを活用した飼料製品の事業化を進めるとともに、海藻を食料や素材、エネルギーなどに活用する「海藻プラットフォーム構想」の展開も目指す構えだ。

トップ画像:サンシキのプレスリリースより

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

ケップルグループの事業