体力テストのDXを進めるPestalozzi Technology、3億円を調達ー運動データを活用した指導・研究体制を強化

体力テストのDXを進めるPestalozzi Technology、3億円を調達ー運動データを活用した指導・研究体制を強化

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体力テストのデジタル集計システム「ALPHA」を提供するPestalozzi Technology株式会社は、シリーズAラウンドで、早稲田大学ベンチャーズを引受先とした3億円の資金調達を実施(第三者割当増資)。累計調達額は5億円(エクイティ調達金額のみ)に達した。

同社は、機関向けに運動・体力データの収集と利活用を支援するサービス「ALPHA」を提供している。ALPHAは、学校における体力テストの測定・集計・分析業務をデジタル化するシステムで、教員の業務負担を軽減すると同時に、生徒一人ひとりの運動状況を継続的に可視化することができる。2020年度からサービスを開始し、2024年度現在、7都道府県48市町村の約4200校に導入され、約220万人分の運動データを保有している。

代表取締役社長CEOの井上 友綱氏は、大学卒業後、アメリカンフットボール選手として国内外で活動。2008年から2012年にかけてNFLへの挑戦を続け、帰国後はアサヒ飲料チャレンジャーズに所属。2014年には、元400mハードル選手の為末大氏と共にTHE CAMPを設立。その後、XiborgやDeportare Partnersでのプロジェクト経験を経て、2019年7月にPestalozzi Technologyを創業した。

井上氏は、「ALPHA事業部の成長をさらに加速させ、データを活用した実践的なサービスの展開を強化してまいります。具体的には、運動データの分析をもとに、一人ひとりに最適な運動指導や健康管理を提供する仕組みの構築を進めていきます。今後も、多くの方々に運動データの価値を届けられるよう、事業の拡大とサービスの進化に努め、社会に貢献してまいります。」とコメントしている。

近年、継続的な運動習慣が全死亡リスクや循環器疾患の発症率を下げ、医療費の削減にも寄与することが国内外の研究で明らかになってきた。一方で、個人の運動状況を長期的に追跡できる経年的なデータは依然として乏しく、予防医療や健康施策における課題となっている。​Pestalozzi Technologyが保有する体力測定データは、健康寿命の延伸や予防医療の推進に不可欠な基盤となり、社会的な意義も大きい。

今回の今回の資金調達により、プロダクト強化、人材採用、研究活動の推進を図る。具体的には、ALPHAのユーザー体験をさらに高め、運動データの利活用を促すプロダクトの改善に取り組む。また、サービス提供を通じて運動データを継続的に価値あるものにするための人材採用も強化する。さらに、企業内研究機関として「日本健康・運動データ総合研究所」を設立し、大学との共同研究や産学官連携による実証実験を加速させる計画だ。

画像はPestalozzi Technologyプレスリリースより

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