5月26日、国内最大級のスタートアップカンファレンス B Dash Camp 2023 Spring in Sapporo 内で、ピッチコンテスト「Pitch Arena」の Final Round が開催され、オンライン商談を自動で要約・文字起こし・AI解析する「JamRoll」を提供する株式会社Poetics が優勝した。
今回の B Dash Camp は1000名以上が参加しており、多くの観客が会場で見守る中、前日の First Round(予選)を勝ち上がった6社が登壇し、ハイレベルなプレゼンテーションが行われた。7名の審査員による審査の末、株式会社Poetics が優勝を手にした。
同社は、音声感情解析AI事業からスタートし、音声認識、自然言語処理など音声・言語領域のAI開発を推進してきた。これらの技術を用いた商談解析AI「JamRoll」はIP電話やオンライン商談の自動録音・録画、文字おこしを行い、音声・感情AI解析で顧客との会話を全て可視化する。正式リリース後、月次平均成長率27.5%と急成長を見せており、今後は集積したデータをもとに、音声AIのAPIを提供してグローバルなプラットフォームを目指していく。
準優勝には、海事産業に特化したクラウドサービス「MARITIME7」を提供する株式会社ザブーンが入賞した。
優勝 :株式会社Poetics
オンライン商談を自動で要約・文字起こし・AI解析する「JamRoll」を提供する株式会社Poetics
準優勝:株式会社ザブーン
海事産業に特化したクラウドサービス「MARITIME7」
また、スポンサー企業より送られる各賞は以下のとおり。
野村賞:株式会社Poetics
ノバセル賞:株式会社ザブーン
AGS賞:株式会社batton
パーソル賞:株式会社ザブーン
バクラク賞:株式会社Poetics
今回の Pitch Arena は100社を超えるスタートアップから応募があり、25日には審査を通過した10社が First Round(予選)が行われた。
また、Final Round の審査員はそれぞれ以下の方々が務めた。
・青柳 直樹 氏|メルカリ 上級執行役員 SVP of Japan Region
・清明 祐子 氏|マネックスグループ 代表執行役Co-CEO
・武田 純人 氏|野村証券 産業戦略開発部 主任研究員
・舛田 淳 氏|LINE 取締役CSMO / Zホールディングス 取締役専務執行役員
・宮田 昇始 氏|SmartHR 取締役ファウンダー / Nstock 代表取締役CEO
・吉田 浩一郎 氏|クラウドワークス 代表取締役社長 兼 CEO
・渡辺 洋行 氏|B Dash Ventures 代表取締役社長
今回の Pitch Arena ではエントリー企業の2割以上が生成AIを組み込んであったサービスあったなど、大きな波を反映していた。その中でも Final Round に登壇した各社はそれぞれの業界の課題を深く捉えるとともに、手堅く良いプロダクトと審査員から高い評価を受けた。
過去に本戦に登壇した企業から、数多くのIPOやM&Aも生まれており、各社の今後の成長に注目したい。