物流DXのLogpose Technologies、目指すは物流マーケットプレイスの構築

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KEPPLE編集部


運送業界向け自動配車システムを提供する株式会社Logpose Technologies(ログポース テクノロジーズ)がプレシリーズAラウンドにて、第三者割当増資による8000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、ジェネシア・ベンチャーズ。

今回の調達資金は、主にビジネスサイドの人材採用と組織拡大に充て、2024年までに物流マーケットプレイスの構築を目指す。

AIが効率的な輸送をリアルタイムで推薦

同社が提供する「AI配車アシスタントLOG」は、限られた車両・ドライバーのリソースを最適化できる、運送業界向けSaaSだ。これまで「配車マン」と呼ばれるオペレーターが担っていた、ドライバー・車両・荷物の割り振り業務を自動化。どの地点の、どの車両で、誰が、どういう順番で運ぶと効率的か、AIが瞬時に計算する。手持ちの情報が少なくても、ある程度正しい解が出せるという導入しやすさも特徴だ。


2021年12月のリリース以降、運送会社だけでなく、総合商社や卸業者などが利用している。現在はトライアル・有償契約を含めて数十社が導入している。

今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 羽室 行光氏に、物流業界の課題や今後の展望などについて詳しく話を伺った。

積載率アップから業界の構造的な課題に挑む

―― これまで、物流業界にはどのような課題がありましたか?

物流業界は構造的な課題を抱えていますが、特に大きな課題の一つは供給量不足、つまりトラックドライバーが足りなくなることが挙げられます。このままでは、2030年までに現在の物量の30%が運べなくなるという記事も目にしました。どの業界でも労働人口は減少しているため、大事なのは供給効率をいかに高めるか。その指標となるのは、積載率、稼働率、実車率を掛け合わせた運行効率です。

例えば、国内の積載率は平均38%です。荷物の小ロット化やシビアな時間制約によって、なかなか効率はよくなりません。そこで積載率を高めるために、複数の荷主の荷物を一台のトラックにまとめるという発想ができれば、効率が上がります。こういった取り組みが業界全体で求められていて、私たちはそこに向き合っています。

ただ、欧米と違い、日本はパレットやケースなどの荷姿が規格化されていません。さまざまな積荷の形状に応じて最適な積載を導き出すことはまだ難しい段階です。それが今後、日本の積載率のさらなる効率化を考える上での大きな課題です。

―― AI配車アシスタント「LOG」を始めようと思ったきっかけを教えてください。

当社は、私がまだ前職のサイバーエージェント在籍時の2018年に、副業として開始した会社です。2020年のコロナ禍で通勤の移動時間がなくなって自由な時間が増えたことから、当社で出せる価値はないかと、さまざまな業界の方にヒアリングを始めました。

その中で、前々職の船井総研時代のつながりから、静岡の運送会社の方と話す機会がありました。課題のひとつだった「配車の自動化」ならすぐできそうだと思い、軽い気持ちで始めてみましたが、やればやるほど難しく、簡単にはいきません。そこで、長年ビッグデータやAIの研究に携わっている父を巻き込んで開発を進めました。

できあがったアルゴリズムが先方から評価をもらったこともあり、自動配車と業界全体の課題に対する事業について真剣に考え始めました。隙間を埋めるマッチングやネットワークを形成するというビジネスモデルは、社会的なインパクトが大きい。そう考えて、2021年末にサイバーエージェントを退職して本腰を入れることにしました。

運送会社同士のネットワーク化を目指して

―― 資金調達の使途について教えてください。

短期的には、ビジネスサイドの人材採用です。プロダクトがよいものになってきたので、今が一気にビジネスをスケールさせるタイミング。決まった業務だけではなく、当社全体を一緒に伸ばしてくれるビジネスプレーヤーがいると嬉しいですね。これからのビジネスを担ってくれるコアメンバーの採用を積極的に行っていきます。そこから着実にメンバーを増やしていきたいと考えています。この先1年で、今の2倍程度に拡大するイメージです。

中長期的には、どこでもエンジニアの獲得競争が行われている中、強いエンジニアが持続して入社してくるような環境を作るために、一定の投資をしていきたいと思っています。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

当社が最終的に目指すのは「求荷求車システムのアップデート」です。運送会社の輸送計画を細かく見て、積載率を最大化するため、隙間時間やトラックの隙間を埋めるような荷物が推薦できる仕組みを作りたいと思っています。

まずは2023年度中に、自動配車システム「LOG」を市場で確立させ、100〜200社までユーザーを増やしたいと考えています。それと並行して、運送会社同士のネットワーク化に取り組みます。同じ配車システムを使っている会社同士、余った荷物や車両の情報を紐付けます。こちらはすぐにでも着手予定で、2023年度にプロダクトとして確立したいです。2024年までには物流のマーケットプレイスを構築し、業界全体の最適化を目指します。


これからも当社のプラットフォームを通して、運送業界で働いている人が疲弊せずに働けるような環境を作りたいと思っています。私たちは人に向き合い、人が働きやすい環境の構築を磨き続けながらも、この先はドローンや自動運転車で自動化した世界も見据えなければなりません。自動化という展開にも耐えられるようなプロダクト思想を持って、事業を推進していきます。

海外展開も視野に入れていますが、まずはしっかりと複雑な日本の物流に向き合います。運送会社同士のネットワークが形成できれば、そのまま海外に輸出することも可能だと考えています。

物流・運送業界で働く人の地位を上げたい

アメリカを始めとする海外では、この業界に多くの優秀な人材が携わっています。私たちは、生活を支える重要な位置づけにある日本の物流・運送業界と、そこで働く人の地位を上げることで業界を元気にしたいです。

各企業がライフワークバランスへの配慮や、安定的に仕事のできる環境を用意できれば、適切な競争も生まれます。そういった環境作りに貢献し、新しい世界観を作ることは本当に面白いチャレンジです。当社はまだまだ0→1フェーズなので、一緒に世界観を作り上げることに“ワクワク”を見出せる人に入社してもらえたら嬉しいですね。

株式会社Logpose Technologies

株式会社Logpose Technologiesは、運送事業者向け配車プラットフォーム『AI配車アシスタント LOG』を開発・運営する企業。 『AI配車アシスタント LOG』は、ドライバーの勤務時間や配送場所、車格などの制約条件にマッチした配車・配送計画を自動作成するプラットフォーム。制約条件を入力後、数十秒から数分程度で結果を出力するという。また、カレンダー機能によりトラックへの荷物の積み置きや、日をまたいだ運送などのスケジュール管理が可能。

代表者名羽室行光
設立日2018年10月25日
住所東京都渋谷区道玄坂1丁目12-1渋谷マークシティW22F
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