住まいのサブスクで暮らしを豊かに、ADDressが目指す「分散型社会」の実現

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KEPPLE編集部


住まいのサブスクリプションサービス「ADDress」を提供する株式会社アドレスが、株式投資型クラウドファンディングサービスの「イークラウド」を通じて、505名から9930万円の資金調達を完了したことを明らかにした。

同社は、新たな個人投資家はもちろんユーザーなども株主に迎え入れる「コミュニティラウンド」と銘打って、7月24日から株式投資型クラウドファンディングに挑戦。株式投資型クラウドファンディングによる1年間の資金調達の上限は、1社1億円未満と定められている中、スタートから3日間で申込金額が上限募集額である9990万円に到達した。(最終的には、9930万円の調達で着地)

今回の資金により、サービス開発の強化と人材採用およびマーケティングに注力する。

多拠点居住を実現する住まいのサブスク

ADDressは、空き家などの遊休物件を賃貸で借り受け、会員へシェアハウス形式で提供する、多拠点生活プラットフォームサービスだ。自由に複数の場所で暮らすことができる「住まいのサブスク」である。

滞在したい家と日にちを選ぶだけで、予約から決済までオンラインですべて完結。Wi-Fiや家具家電も完備されており、気軽に移動することができる。

「家守」と呼ばれる管理人が、予約リクエストへの対応や会員の受け入れ・送り出し、清掃、地域や家の魅力などの情報発信を行い、地域と会員同士の交流を円滑にサポートしていることが特徴だ。地域の良さを発信でき、町おこしができるとして、家守になることを希望する人数も増えているという。

ADDressのビジネスモデル

同サービスは、2023年8月時点で全国に270ヶ所以上の家が展開されている。月額9,800円で2枚(2泊分)から利用可能で、月ごとの利用日数に応じた5種類のプランから選択ができる。現在、リモートワークの普及により、会員のうち会社員が約4割を占めている。

多拠点居住ライフスタイルの広がりにより、地方と都会で人口がシェアされ、各地域の活性化と住む人々の暮らしを豊かにする「分散型社会」の実現を目指す。

今回の資金調達に際して、代表取締役社長 佐別当 隆志氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

コロナ禍を経て変わった人々の働き方

―― ADDressを始めようと思ったきっかけを教えてください。

佐別当氏:以前、シェアリングエコノミー協会という業界団体で、「シェアリングシティ」という地域活性化とシェアサービスを活用したまちづくりに取り組んでいました。人口減少や少子高齢化が進む地域では継続的なまちづくりが重要だと考え、クラウドファンディングやクラウドソーシング、民泊などのさまざまなサービスを提供する企業の支援をしていました。

その中で、空き家問題について相談されることが多くあり、空き家を活用したシェアサービスができないかと考えたことがはじまりです。また、長くIT業界で勤務していた中で、リモートワークも経験しました。都市部での生活にとどまらず、異なる地域や場所で日々の暮らしを楽しみながら仕事を行う新たな生活スタイルを見つけました。今後、ニーズが増えることを予想し、私自身もこのようなサービスがあれば良いなという思いもあり、ADDressを立ち上げました。

ホテルなどの宿泊施設を定額で利用できるサービスは、他にも国内外で展開されていますが、地域交流や空き家の有効活用ができるのは、ADDressの大きな特徴です。

ADDressの物件

―― コロナ禍を経てビジネスにどのような影響がありましたか?

2020年、サービスを始めて1年程度経った頃、コロナ禍の影響で県外への移動制限があり、多くの会員が休会や解約を余儀なくされました。しかし、物件がなくなってしまうと住む場所に困る方々もいらしたため、サービスの継続は不可欠でした。

一方で、受け入れ先の地域の方々はコロナ禍により、外部から人を受け入れることに不安を感じていました。多くの地域で物件提供を中断せざるを得ない状況に陥ったのです。

地域の要望を受けて物件の提供を中止し、会員には費用がかからない休会制度を導入したため、数ヶ月後には倒産の可能性もあるという危機に直面し、大きな影響を受けました。

しかし、後に緊急事態宣言が解除され、リモートワークの推奨に伴い、多拠点生活が急速に広がりました。サービス開始当初は主にフリーランスの方々がユーザーの中心でしたが、リモートワークやワーケーションの普及により、一般の会社員の方々にも多拠点生活を身近に感じていただけるようになり、ニーズが増え、危機的状況を乗り越えることができました。

より気軽に楽しめる多拠点生活を拡大へ

―― クラウドファンディングでの資金調達の背景について教えてください。

私たちは、従来のホテルや旅館とは異なるアプローチで、会員同士や地域との交流を重視したサービスを提供しています。会社のスタッフだけではなく、家守の方々も重要なプレイヤーですし、会員の方々とも一緒にサービスを作っていくことが大切だと考えています。

サービスの拡大を通じて家守や会員の方々にも収益が還元され、共に成長していくことを目指し、今回はコミュニティラウンドというかたちでクラウドファンディングによる資金調達を実施しました。

利益がしっかり出るようになってくれば、そのリターンを彼らと一緒に共有できるので、同じ方向を見て、さらに事業を成長させる仲間になっていただけると考えています。実際に今回、家守や会員の方々にもご出資いただいています。

―― 調達資金の使途について教えてください。

2023年7月に「ADDress+」という、コミュニティシステムを導入しました。会員や家守、スタッフがオンライン上で交流できるFacebookのようなプラットフォームです。地域情報のシェアや地域交流、イベントの企画・参加などが可能で、会員・家守・スタッフのコミュニティメンバー同士が相談やサポートも行うことができます。多拠点生活をより一層充実させることができるよう、さらなるサービス開発の強化に取り組んでいく予定です。

また、会員からの紹介や口コミを通じてサービスを広めることを重視しており、PRとマーケティングにも注力したいと考えています。マーケティング人材の採用強化に加え、プロダクトマネージャーの採用も進めて行く予定です。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

多拠点生活というコンセプトは、通常の旅行体験とは異なるものです。まずは私たちのサービスを知ってもらうための取り組みを進めていきます。

さらに、利用者数の獲得と共に、物件数を増やしていく予定です。将来的には、多拠点生活において学校や病院、交通、住民税、選挙などの生活インフラに対応できるよう、複数の企業や自治体と連携を強化し、子どもから大人までが多拠点生活をより簡単に実現できるようなサービスを目指していきます。

新たなエリアでの暮らしや地域活動への参加などがきっかけとなり、異なる世代や職種の人々が多様な出会いを楽しむことができます。こうした価値ある暮らしや出会いを、より多くの方々に体験いただきたいと思います。

株式会社アドレス

株式会社アドレスは、同社が日本各地で運営する家に定額で住めるサービス『ADDress』の提供を行う企業。 『ADDress』の定額料金には電気代・ガス代・水道代がすべて含まれており、敷金・礼金・補償金などの初期費用も必要なく、何度でも移動可能で、Wi-Fi・個室の寝具・キッチン・調理道具・家具・洗濯機・アメニティが全拠点に完備されている。各物件では個性あふれる地域住人が管理者となり、地域との交流の機会やユニークなローカル体験のほか、暮らしているからこそ分かる情報を提供している。

代表者名佐別當隆志
設立日2018年11月30日
住所東京都千代田区平河町2丁目5番3号
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