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ヘリカル型核融合炉の開発を進める株式会社Helical Fusionは、シリーズBラウンドの1stクローズで約27億円の資金調達を完了したと発表した。ニチアス、長谷虎グループ、瀬野汽船、イークラウドNEXT、鴻池運輸、三谷産業などが新たに参画。補助金や融資を含めた累計調達額は約98億円となる。
Helical Fusionは、核融合科学研究所の研究成果を活用し、2021年に創業したスタートアップだ。国内で約70年にわたり研究が積み重ねられてきたヘリカル方式を基盤に、フュージョンエネルギーによる実用発電を目指す。基幹計画として「ヘリックス計画」を掲げ、最終実証装置「Helix HARUKA」と発電初号機「Helix KANATA」の開発に取り組んでいる。
フュージョンエネルギーはCO₂を排出しない次世代電源として期待される。生成AIの普及や人口増加を背景に世界的な電力需要が拡大する中、安定的で大規模な電源の確保は重要課題だ。日本でも早期社会実装に向けた政策支援や産業化の動きが進みつつある。
ヘリカル型核融合炉は、定常運転に適した方式とされる。商用利用には、24時間365日の安定運転、プラント外に電力を供給できる正味発電、メンテナンス可能な保守性の3要件を満たす必要がある。Helical Fusionは、この要件から逆算した設計に基づき、開発を進めている。
同社は今回の資金調達を受け、2030年代中の「Helix HARUKA」による統合実証と、「Helix KANATA」による実用発電に向けた開発を進めるとしている。現在、核融合科学研究所の敷地内にある同社専用スペースでは、「Helix HARUKA」による高温超伝導マグネット実証に向けた製造・建設が進んでいるという。
今後は、出資企業や公式パートナーとの連携を強化しながら、ヘリカル型核融合炉の実用化に向けた技術開発を加速する。フュージョンエネルギーを産業として成立させ、次世代の安定電源と新たな産業基盤の構築につなげる方針だ。
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