YOAKE entertainment、約1.8億円調達ーーWeb3×エンタメ新時代へ

YOAKE entertainment、約1.8億円調達ーーWeb3×エンタメ新時代へ

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YOAKE entertainment(以下、YOAKE)は、シンガポールのBOBGによる暗号資産「$YOAKE」のプライベートセールや、トークン転換条項付き社債の発行など、複数の手法を組み合わせて総額約1.8億円(125万米ドル)の資金調達を実施した。

今回は、Next Web Capitalが主幹事を務め、Bitbank Ventures、Credit Scend、ノット、博報堂キースリー、クオンタムリープ・グロース・イニシアティブ、Taisu Ventures、X2Y2など、Web3やエンターテインメント分野の国内外ベンチャーキャピタルが参画。

同社は、2024年2月にツインプラネット、アソビシステム、W TOKYO、Y&N Brothersなど複数社の共同出資で設立されたスタートアップである。主な事業は、エンターテインメントコンテンツの企画・制作・開発で、リアルとデジタルを横断した新たなエンタメ経済圏の創出やWeb3技術の活用を掲げている。YOAKEの取締役には、プロデューサーの秋元康氏やAstar Network創設者の渡辺創太氏ら、エンターテインメントとテクノロジーの両分野から著名な人材が参画している。

同社が提供するサービスの特徴は、エンターテインメントIPをブロックチェーン上でデジタル化し、NFT(非代替性トークン)やトークンエコノミーを活用したファンコミュニティの構築にある。直近の事例としては、日本の人気アニメ「七つの大罪」(原作:鈴木央)の公式NFTコレクションをグローバル市場向けに展開することを発表した。このプロジェクトには、ソニーグループとStartale Groupの合弁会社が開発したブロックチェーン基盤「Soneium」が活用されている。

代表取締役を務める福山正之氏は、ツインプラネット取締役としての豊富な経験を持つ。取締役にはアソビシステムの中川悠介氏、W TOKYOの村上範義氏、Y&N Brothersの秋元伸介氏、StartaleグループCEOの渡辺創太氏らが名を連ねている。YOAKEは複数企業による共同出資で設立されており、単独の創業者はいない。

エンターテインメント業界におけるNFTやWeb3技術の活用は近年急速に拡大しており、世界のアニメ市場は2023年に約300億米ドル規模に達した。その中で日本発コンテンツはグローバル市場で高い人気を有している。一方、NFT市場自体は一時的なバブル後の価格調整局面を経ており、2024年以降はIP活用やコミュニティ機能の強化に注力する動きが進んでいる。大手出版社やアニメ制作会社も、新たな収益手段としてWeb3分野への参入を模索しているが、著作権管理やユーザー獲得、既存IPとの連携といった課題も残る。

今回の調達資金は次世代プラットフォーム開発、グローバルIPコンテンツ制作、既存・新規IP戦略強化に活用する予定だ。今後、「Soneium」や「$YOAKE」トークンを活用し、アーティストとファンの相互作用やファン活動に対するインセンティブ設計、新たなエンターテインメント体験の提供を目指す。

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