融資が調達額増に寄与、脱炭素関連企業に資金が集まる
マンスリーレポートでは、前月の日本のスタートアップ動向を振り返る。未上場企業の大型調達を中心にピックアップする。また、上場企業では、成長著しい企業が多いものの、日経平均などに比べて取り上げられる機会が少ない東証グロース企業に着目する。
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未上場企業の資金調達動向
前月の日本のスタートアップの資金調達総額は561億円(前年同月比9%増)、資金調達件数は140件(前年同月比2%減)だった。
調達総額は、2か月連続で前年同月を上回った。23年1月の調達額トップは、76億円を調達したカケハシであり、その調達額を上回る案件が2件あったことが大きかった。2社ともに、融資による調達であり、50億円以上の大型融資がなかった23年11月と12月とは対照的な状況であった。
調達件数は、1か月ぶりに前年同月を下回ったものの、ほぼ前年同月並みであった。年始の期間に調達発表がほとんどなかったため、23年12月と比べて減少した。しかし、その後は週次で30件強の発表が安定的にあり、底堅い動きを見せている。
過去6か月の合計では、調達総額は3,166億円で前年同期比16%減、調達件数は918件で前年同期比1%減となった。直近6か月の月次調達金額は、400-700億円のレンジに収まっており、前年同期と比べるとブレが少ない。一方、調達件数は、毎月30件程度の増減を繰り返しており、ブレが大きい。