人の活躍を“構造”として再現する──Boost Health、1.5億円でAI×心理科学の支援基盤を強化

人の活躍を“構造”として再現する──Boost Health、1.5億円でAI×心理科学の支援基盤を強化

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人的資本経営の高度化を支援するBoost Health株式会社は、ジェネシア・ベンチャーズおよびWPower Fundを引受先とする第三者割当増資により、1.5億円の資金調達を実施した。

Boost Healthは、AIと専門コーチングを組み合わせた人材活躍支援サービス「BOOST」を提供するスタートアップだ。認知行動療法などの心理科学をベースに、AIが日常的に社員の行動変容を支援し、専門コーチが定期的に介入することで、社員の自律的な成長と成果創出を支援する。

近年、生成AIの普及により企業に求められる人材像は大きく変化している。ルーティン業務の自動化が進む一方で、人には自律的な判断や創造的な問題解決が求められるようになり、企業の競争力は「自律的に動ける人材」の比率に左右される傾向が強まっている。

一方で、従来の人材育成は管理職のマネジメント能力や属人的な1on1に依存するケースが多く、組織全体で再現性を持って人材活躍を促進する仕組みの構築は課題とされてきた。

同社は、こうした課題に対し、介入・支援の質(Quality)、個別最適(Personalization)、再現性(Repeatability)の3要素を同時に満たす仕組みを「タレントサクセス」と定義。BOOSTを通じて、その社会実装を進めている。

導入企業における検証では、3カ月の利用で生産性指標の向上やストレス状態の改善が確認されたほか、エンゲージメント向上などの効果も報告されている。電通や日立製作所などでの導入・検証も進んでいる。

今回の調達資金は、AIプロダクトの高度化やデータ基盤の強化に充てる。行動・認知データの解析精度向上やレポーティングの自動化を進めるとともに、エンタープライズ企業向けの営業およびカスタマーサクセス体制の拡充を図る計画だ。

代表取締役CEOの芳賀彩花氏は、マッキンゼー・アンド・カンパニーで約8年間、戦略策定、オペレーション改善、企業変革に従事した後、2022年にBoost Healthを創業した。経営コンサルタントとしての経験を経て、「日本の働く人々を心身ともにもっと健康にしたい」という課題意識が起業の原点になったという。

芳賀氏は、「日本では2040年に約1,100万人の労働力不足が予測されています。採用だけでは生産性は向上しません。中途入社者の3割が1年以内に離職し、管理職の多くがバーンアウトを感じている。この構造を変えない限り、日本企業の競争力は維持できないと考えています」とコメント。さらに、「AI、データ、そして心理学と経営の知見を統合し、人の活躍を偶然ではなく構造として再現できる仕組みを構築していきます」としている。(一部抜粋)

今後も、人材施策の効果を定量的に可視化する仕組みの構築を進め、人的資本投資の意思決定を支える基盤としての展開を目指す。

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