情報セキュリティを支援するスタートアップ6選【2025年7月更新】

情報セキュリティを支援するスタートアップ6選【2025年7月更新】

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高まる情報セキュリティ対策の重要性

近年、情報セキュリティの重要性が一層高まっている。企業はサイバー攻撃やデータ漏洩のリスクを軽減すべく、AIや機械学習を活用した高度なセキュリティソリューションの導入を進めている。

世界のサイバーセキュリティ市場規模は、2023年に1722億4000万米ドルと推定されており、2032年までに5627億2000 万米ドルに成長すると予測されている。

情報セキュリティ対策強化が求められる背景には、新型コロナウイルス感染症によるリモートワークの増加が影響しているとの見方が多い。企業はより高度で持続的なセキュリティ対策を求められており、サイバー攻撃への迅速な対応がますます重要視されている。

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スタートアップ6選

LRM株式会社

企業HP:https://www.lrm.jp/

従業員の情報セキュリティ教育を支援するクラウドサービスを提供する。「セキュリオ」は、100種類以上のeラーニング教材を提供し、自社に合った教材を選んで配信できる。内容や配信タイミングを個別に最適化することに加え、報告までのプロセスを簡素化し、管理者への報告まで含めた体験を提供できる。ISMSやPマーク取得に向けた教材も準備され、定期的に更新されるため、自社で教材を作成する手間が省ける。採点や集計も自動化され、情報セキュリティ担当者の負担を軽減しつつ、従業員のセキュリティ意識向上に貢献する。2016年のサービス開始から、業種・規模問わず幅広い企業を対象に累計2200社以上が導入している。

2025年6月には、兵庫県スタートアップ成長支援プログラム「Leap Forward HYOGO」に採択された。兵庫県内外のパートナーとの連携をさらに強化し、より多くの組織に安心と信頼を届けるべく、サービスの拡充と地域社会への価値提供を目指すとしている。

SecureNavi株式会社

企業HP:https://secure-navi.jp/

ウイルス対策や脆弱性診断などの技術的対策に対し、情報セキュリティの認証やガイドライン準拠、社内規程整備を「文系のセキュリティ」として位置づけ、サービスを提供する。組織の情報セキュリティレベルを高めることで、情報セキュリティ事故を減らす考えだ。また、従来のExcelやWordでの管理工数を削減し、数百社のノウハウを基に開発された仕組みで、ISMS認証やPマーク取得を支援する。認証取得後の運用までサポートする点が特徴だ。

2025年4月には、TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング(TMI P&S)と提携し、同社が提供する情報セキュリティ教材を受講できる新機能「情報セキュリティトレーニング」をリリースした。TMI P&Sが提供するデータ活用、セキュリティに関する最新のテクノロジーと、TMI総合法律事務所が提供するリーガルサービスにSecureNaviを合わせて提供することで、 企業のセキュリティマネジメントレベル向上に取り組む。

MTU株式会社

企業HP:https://www.mtu-inc.com/

メディカルセキュリティクラウドサービス「Mowl(マウル)」を開発する。同社が支援するのは、医療機関のサイバーセキュリティ対策だ。Mowlは、ITセキュリティ部門やデータ管理部門の業務を支援する、メディカルセキュリティに特化したクラウドサービスだ。「医療×ITサービス」構築運用ノウハウと、複数社における「3省2ガイドライン」準拠のノウハウを提供し、医療機関のセキュリティ対策の状況を可視化する。

2024年4月には、シリーズAラウンドにてDesign for Ventures、Iceblue Fund 、90s、伊藤嘉盛氏(トグルホールディングス代表取締役)をはじめとするその他株主を引受先とした、第三者割当増資による3.8億円の資金調達を実施した。

株式会社Conoris Technologies

企業HP:https://www.conoris.jp/

クラウドサービスのセキュリティチェック業務サポートプラットフォーム「Conoris」を開発する。Conorisは、クラウドサービス提供企業とクラウドサービスユーザー企業間のセキュリティチェック業務を支援するプラットフォームだ。管理者・ユーザ部門・ベンダー全ての業務が同一プラットフォーム内で完結するため、複数の画面を見ながら対応するといった余計な作業が削減される。

2025年1月には、プレシリーズAラウンドにて、ジェネシア・ベンチャーズ、Rice Capital、他複数の個人投資家を引受先とした第三者割当増資による、総額1.5億円の資金調達を実施した。

株式会社KEKKAI

企業HP:https://kekkai.io/

Web3領域におけるセキュリティ強化を目的としたサービスを提供する。主力製品の「KEKKAI」は、ウォレットセキュリティを強化するためのソリューションであり、API/SDKの統合、ペネトレーションテスト、スマートコントラクト監査などを通じて、Web3製品をサイバー脅威から保護する。また、企業向けに「Web3セキュリティ監査」サービスを提供し、スマートコントラクトやDAppsの脆弱性を評価し、詳細な監査報告書と改善提案を提供している。さらに、開発者向けには「KEKKAI Labs」を通じて、Web3セキュリティサービスを提供している。

2024年2月には、ブロックチェーン同士の相互運用性(インターオペラビリティ)ソリューションを開発するFutabaと業務提携を開始した。2024年6月には、新ブランド「KEKKAI LABS」を設立し、事業者向けにコード監査などのセキュリティサービスを提供開始した。

株式会社テラアクソン

企業HP:https://www.telaaxon.com/

神戸大学数理・データサイエンスセンター長である小澤誠一教授の研究成果を社会実装する目的で、2022年5月に設立された神戸大学認定ベンチャー企業。金融機関向けに金融情報を保護し、詐欺などの犯罪から守るプロダクトの開発をして行っている。ほかにも、AIが人のプライバシーを侵害せず、個人情報を無許可で伝達しないようにするため、プライバシー保護技術の研究を行っている。また、AIが人々を傷つけるリスクにも焦点を当て、倫理的な行動を促進する保護技術の研究も行っている。

2025年1月には、シリーズAラウンドにて、神戸大学キャピタルをリード投資家として、SMBCベンチャーキャピタル、みなとキャピタル、フューチャーベンチャーキャピタルを引受先とした第三者割当増資による、約1億円の資金調達を実施した。

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※FORTUNE BUSINESS INSIGHT「
サイバーセキュリティ市場規模2024~2032 年

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