Gatebox株式会社

AIデバイスを開発するGatebox株式会社は、PKSHA Algorithm Fundをリード投資家とし、インキュベイトファンド、三井住友海上キャピタルの計3社から、シードラウンドで総額2.3億円の資金調達を実施した。
Gateboxは2014年に設立され、キャラクターと共に生活する製品の開発を行っている。創業以来、キャラクター召喚装置「Gatebox」や、生活のパートナーとなるAIキャラクターの開発を進めてきた。2023年にはChatGPT(GPT-3.5)のAPI公開に迅速に対応し、法人向けにも連携したAIキャラクターの提供を開始した。同社は2024年8月にLINEヤフーグループから独立している。
同社の主力サービスであるGateboxは、3Dホログラムのような映像表現と音声認識・対話エンジンを組み合わせることで、キャラクターと日常会話ができる家庭向けAIデバイスである。ユーザーは、キャラクターと一緒に暮らしているかのような体験を得られることが特徴で、感情や関係性を重視した継続的なコミュニケーション設計がなされている。
代表取締役の武地 実氏は、大阪大学工学部およびHAL大阪夜間課程グラフィックデザイン学科を卒業後、モバイルコンテンツ会社に就職し、企画職や営業職に従事。2013年に退職後は独学でプログラミングなどを学びながら複数のスタートアップ企業を支援し、2014年2月にGateboxの前身となるウィンクルを設立した。
近年、生成AI技術の進化により、AIキャラクターの開発が加速している。特に、ChatGPTなどの大規模言語モデルの登場により、より自然な対話が可能となり、AIキャラクターの実用性が高まりつつある。また、日本のIPコンテンツは海外でも高い評価を受けており、AIキャラクター技術との融合による新たな市場の創出が期待されている。
今回の資金調達により、同社は生成AIを活用した次世代AIキャラクターの開発を加速させる。また、開発体制の強化に向けて、ビジネスプロデューサー、Unityエンジニア、CGディレクターなどの採用を進める計画だ。
画像はGateboxプレスリリースより