スモールビジネスのDXを推進するペライチ、「起業・副業」のインフラを目指す

スモールビジネスのDXを推進するペライチ、「起業・副業」のインフラを目指す

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KEPPLE編集部

個人事業主・中小企業のビジネスをトータルにサポートする株式会社ペライチが、第三者割当増資による5億円の資金調達および、創業者3名からの株式譲渡によるセカンダリー取引を実施したことを明らかにした。

今回のラウンドでの引受先は、SMBCキャピタル・パートナーズが運営するファンドである、SMBCCP投資事業有限責任組合2号(以下「SMBCCPファンド」)。

今回の資金調達により、開発体制のさらなる強化に加えて、グローバルを見据えたビジネス展開を進める。

スモールビジネス向けのオールインワンサービス

ペライチが目指すのは、すべての人がテクノロジーを活用し、想いを実現することができる世界の実現。個人事業主や中小企業など、国内の9割以上を占めるスモールビジネスを主な対象として、2015年に「ペライチ」をリリースした。ホームページ制作ツールから始まった「ペライチ」は今や、WEB予約や決済、メルマガ等のビジネスに必要な機能を「誰でも・簡単に・低価格で」利用できるオールインワンサービスに成長した。また、同社は他にも、お客様の集客を支援する「ペライチなんでもマーケット」や、NotionベースのWebサイト制作サービス「Wraptas」を運営している。

同社の2023年2月時点の月次売上は約7,000万円、会員数は47万人を超える。今後もスモールビジネスの成功をトータルにサポートするサービスを提供することで、「起業・副業」を目指す人のインフラを目指していく。

サービスイメージ
今回の資金調達に際して、代表取締役CEO 安井 一浩氏に、今後の展望などについて詳しく話を伺った。

誰でも簡単に使えるUI/UXとコミュニティ性が強み

―― ペライチの特徴について教えてください。

安井氏:海外を中心にホームページ制作のサービスは他にもありますが、多機能がゆえにUIが複雑で使いこなすことが難しいケースも多くあります。その点、「ペライチ」は後発のサービスではありますが、ITリテラシーに関係なく、誰でも簡単に使っていただけるような「シンプルなUI/UX」を徹底している点が大きな特徴です。

また、集客の方法も特徴的です。我々はユーザーとの交流を非常に重視しており、その一環として、ペライチと共にIT分野のサポートを推進いただくメンバーシップコミュニティである「サポーター制度」を設けています。サポーター同士の交流会を開催したり、サポーターに当社のセミナーを手伝っていただくこともあります。セミナーでは、サービスの使い方の紹介に留まらず、ペライチのユーザーがどのように成功したのか、具体的な成功事例を他のユーザーに届ける機会を積極的に設けています。「ペライチ」を活用したユーザーのビジネス成功が次のユーザーの成功モデルになるような、好循環が回っています。こうした取り組みを通じて、大規模な宣伝費をかけずともユーザーからの口コミで新たな会員獲得につながるコミュニティ性も、「ペライチ」の大きな強みです。

スタートアップスカウト

―― ペライチの経営に関わることになった背景について教えてください。

2014年にラクスルへ入社し、2020年にラクスルからペライチへ出資をする際に、取締役COOとしてジョインしました。ジョインしてからは、具体的な事業戦略の策定・実行を進めるとともに、人事制度の整備や採用体制の強化、ビジョン・ミッションのアップデートなど、事業と組織の改革に向けた様々な取り組みを実行してきました。出向という立場でしたのでラクスルに戻る選択肢もありましたが、COOとして取り組んできたことが実を結び始めたタイミングでもあり、ペライチのさらなる事業成長に貢献し続けたいと考え、CEO就任と同時にペライチに転籍するに至りました。

起業・副業を志すすべての人に寄り添うサービスへ

―― 今回の資金調達 / セカンダリー取引の背景や資金の使途について教えてください。

サービス開始から会員数も売上も順調に増加し、キャッシュフローは安定していますが、事業規模をより早く拡大していくために資金調達を行いました。調達資金はプロダクトの強化や海外展開、マーケティング活動に充当します。

プロダクトについては、これまでホームページの作成ツールを中心に提供してきましたが、ユーザーニーズを満たすためには既に提供している予約や決済、メルマガ等の機能に加えて、さまざまな機能拡張が必要だと考えています。また今後はペライチの機能をベースに、例えば占い師や美容院など、各業種に特化したサービスの提供も構想しています。この取り組みを加速化するため、日本に加えてベトナムにも開発拠点を設けました。今回の調達資金を活用してエンジニアの採用を強化し、開発スピードの向上につなげていきます。

さらに今後はツールの提供だけでなく、ユーザーのサクセスを支援する機会の提供も強化します。これまで培ってきたセミナーのノウハウを活かして、「ペライチ」を使いこなせていないユーザーや、まだ会員でない人へも情報提供していくことで、スモールビジネスが抱えるあらゆるビジネス課題を解決するサポーターであり続けるとともに、「ペライチ」の新規顧客の獲得につなげていきます。

なお、今回の資金調達とあわせて、ペライチの創業者3名からSMBCCPファンドへの株式譲渡を行いました。創業者がゼロから立ち上げ育て上げてきたビジネスを引き継ぐプレッシャーを感じつつも、ペライチの更なる発展に向け全社一丸となって取り組んでいきます。

―― 今後の長期的な展望を教えてください。

起業や副業をする際にはまずは「ペライチ」に登録する、といった世界観を目指しています。「ペライチ」に登録さえすれば、ホームページが制作できるだけでなく、セミナーやユーザーとの交流を通じてビジネス課題が解決でき、成功確率があがると思っていただけるような、「起業・副業のインフラ」になりたいです。現在47万人を超える方にご利用いただいていますが、それでもまだ国内スモールビジネスのほんの数%に過ぎません。国内スモールビジネスにおけるシェアを10%、20%と広げて色々なお客様にご利用いただく中で、お客様のビジネス成功と共に、ペライチ自体の売上も伸びていく形が理想です。そして最終的には、起業や副業を志すすべての方が登録してくれるサービスを目指します。

また、先に述べたとおり、ペライチの特長はアナログな支援も含めたお客様とのコミュニティ性です。それは海外に展開していく上でも変わりません。アジア圏でも海外のサービスが進出していますが、まだその国にローカライズされた形では利用されていません。特にアジア圏にはアメリカのような先進国と比べてITリテラシーが低く、アナログな支援を求める顧客も多くいます。引き続きリサーチを重ねながら、ペライチの特長がフィットする国へ事業展開をしていきます。

今後も国内外を問わず、あらゆるサービスの提供によるビジネス課題の解決を通じて、個人事業主・中小企業のビジネス成功をトータルにサポートしていきます。

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