マンスリーレポートでは、前月の日本のスタートアップ市場を資金調達動向の観点から振り返る。あわせて、注目の調達案件を踏まえながら、スタートアップ市場の直近のトレンドを解説する。
50億円以上の大型案件なし、小型案件は堅調
未上場企業の資金調達動向
ケップルの調査によると、前月の日本のスタートアップの資金調達総額は383億円(前年同月比38%減)、資金調達件数は154件(前年同月比5%増)だった。過去6か月間の月次資金調達金額推移は以下の通りとなった。
調達総額は、昨年同月比で62%に留まり、過去6か月間では今年2月に次ぐ低水準となった。50億円以上の案件は1件もなく、最も大きい調達案件は日本農業の42億円(融資含む)となった。昨年同月や前月は50億円以上の大型案件が複数あったのに比べ、当月は大きな案件がなかったのが主な要因である。
過去6か月間の月次資金調達件数推移は以下の通りとなった。
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