(2022年3月21日週) 海外資金調達 Weekly <Seed&Early編>
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グローバル決済・金融プラットフォームを提供するAirwallex Japan株式会社は、シリーズF資金調達ラウンドで3億ドルを調達し、企業評価額を62億ドルに引き上げた。このラウンドには、Visa Ventures、Salesforce Ventures、Square Peg、DST Global、Lone Pine Capital、Blackbird、Airtree、複数のオーストラリアの主要年金基金が参加。調達額には、初期投資家による1.5億ドルのセカンダリー取引が含まれており、これにより同社の総調達額は12億ドルを超えた。
2015年にオーストラリア・メルボルンで設立されたAirwallexは、現代ビジネスのグローバル展開を支援するため、決済・金融プラットフォームを提供している。提供サービスは、多通貨ビジネスアカウント、カード決済、国際送金、支出管理、組込型金融機能など多岐にわたり、あらゆる規模の企業に利用されている。
同社は、2025年の年間収益が10億ドルに到達する見込みであり、すでに2025年3月時点で年間収益7.2億ドルを達成。これにより、前年比90%の成長を実現し、年間決済取扱高も1300億ドルを突破した。顧客基盤も2024年に50%拡大し、世界15万社以上が同社のサービスを利用している。
成長の原動力となっているのは、アメリカ大陸とEMEA地域での著しい業績拡大であり、過去4年間で売上総利益は年平均250%超の成長を見せている。2024年には、米国本社をサンフランシスコに設置し、ニューヨークとトロントに新オフィスを開設。ブラジルでは決済機関ライセンスを取得し、メキシコでは現地決済プロバイダーの買収が承認されるなど、南米展開も加速している。また、ヨーロッパではパリに新オフィスを開設し、ロンドンやアムステルダムでは幹部人材の採用を進めている。中東ではUAEでの採用を開始し、イスラエルでも堅調な成長を続けている。
Airwallexは、現地の決済システムやカードネットワークとの直接統合を通じて、独自のグローバル金融インフラを構築してきた。これにより、60カ国以上で現地口座番号を即座に発行し、150カ国以上での迅速な資金送受信が可能となっている。取引の95%は当日中または数時間以内に処理され、68%は即時に完了しているという。
同社の共同創業者兼CEOであるJack Zhang氏は、「Airwallexでは、迅速でシームレス、かつスケーラブルな、新しいグローバル経済の基盤を構築しています。今回の投資は、グローバル・バンキングを再定義し、世界中の企業が場所を問わず、制限なく成長できるよう支援していく上で大きな節目となるものです。」と述べている。(一部抜粋)
今回の資金を活用して、日本、韓国、アラブ首長国連邦、南米などの新市場への金融インフラ拡大、およびヨーロッパ、北米、東南アジアでの市場開拓活動を加速する計画だ。
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