大型~中型案件増加により調達額は高水準を維持 2024年10月 KEPPLE Monthly Report

大型~中型案件増加により調達額は高水準を維持 2024年10月 KEPPLE Monthly Report

written by

高 実那美

マンスリーレポートでは、2024年10月の日本のスタートアップ市場を資金調達動向の観点から振り返る。あわせて、注目の調達案件を踏まえながら、スタートアップ市場の直近のトレンドを解説する。なお、本データは公表資料をもとに作成しており、資金調達額には融資も含む。

未上場企業の資金調達動向

ケップルの調査によると、2024年10月の日本のスタートアップの資金調達総額は933億円(前月比10%減)、資金調達件数は177件(前月比13%増)だった。過去6か月間の月次資金調達金額推移は以下の通りとなった。

調達総額は前月より微減したが、引き続き高水準を維持している。五常・アンド・カンパニーのシリーズF(175億円)をリリースのあった10月にて計上しており、ジョーシスによる140億円の融資と併せて全体の調達額を押し上げた形だ。

調達件数は前月より増加し、高い水準で推移している。50億円以上の大型調達は3件、10億円以上50億円未満の中型調達は18件と、中型~大型案件が増加しており、昨年から続いている案件小型化のトレンドに変化が見られ始めている。

過去6か月の合計では、調達総額は4,371億円で前年同期比15%増、調達件数は975件で前年同期比5%増となった。

残り1,132文字

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新卒で全日本空輸株式会社に入社し、主にマーケティング&セールスや国際線の収入策定に従事。INSEADにてMBA取得後、シンガポールのコンサルティング会社にて、航空業界を対象に戦略策定やデューディリジェンスを行ったのち、2023年ケップルに参画。主に海外スタートアップと日本企業の提携促進や新規事業立ち上げに携わるほか、KEPPLEメディアやKEPPLE DBへの独自コンテンツの企画、発信も行う。

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