林業の課題解決を目指す森未来、2.6億円の資金調達でサービス拡充

林業の課題解決を目指す森未来、2.6億円の資金調達でサービス拡充

xfacebooklinkedInnoteline

木材プラットフォーム「eTREE」を提供する森未来は、第三者割当増資により総額2.6億円の資金調達を実施した。新たにJPインベストメント、アグリビジネス投資育成、SMBCベンチャーキャピタルなどを引受先として迎え、森林問題への取り組みを強化する。

eTREEは、木材の調達から加工、施工までを一貫してサポートするサービスを提供している。特に、特注家具や什器、木工造作の製作において、木材コーディネーターが全国の木材ネットワークを活用し、デザインの実現を支援している。具体的には、素材の選定、加工方法の提案、製作図面の作成から製作・納品までを一括して対応している。また、地域材や認証材など、プロジェクトのストーリーに合わせた素材の調達も可能である。

さらに、eTREEは「木材商品ポータル」を運営し、設計者や建築家、内装デザイナー向けに木材商品・木質建材の情報を提供している。全国の木質建材や商品の魅力と性能をわかりやすく紹介し、ユーザーが必要な情報に容易にアクセスできるようになっている。

代表取締役の浅野 純平氏は、高校卒業後、音楽活動を経てIT企業に就職し、約10年間にわたりWeb制作などの営業および営業組織のマネジメントに従事した。その後、林業での起業を志し、東京都あきる野市の秋川木材協同組合で木材流通の現場を学び、事務局長を務めた。2016年4月、森未来を設立し、代表取締役に就任している。

日本の林業は、林業産出額の減少、木材価格の低迷、所有者不明森林の増加、林業従事者の高齢化と人材不足、生産性の低さなどの課題を抱えている。 これらの課題に対し、同社はeTREEを通じて木材流通の効率化を図り、林業の生産性向上や市場拡大に貢献している。また、2024年12月には奈良地域の林業課題解決に向けた実証実験を開始し、地域の林業活性化にも取り組んでいる。

今回の資金調達により、eTREEの機能充実と、木材に関するあらゆる情報を集約したプラットフォームの実現に向けて事業を進化させるとしている。また、10年、20年、50年という長期的な視点で持続可能な森林の実現に取り組む覚悟を示している。

画像は森未来プレスリリースより

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

投資家向けサービス

スタートアップ向けサービス