ベンチャーキャピタルからみるスタートアップと事業会社の連携、第5回 Conference of S venture Lab. 開催

ベンチャーキャピタルからみるスタートアップと事業会社の連携、第5回 Conference of S venture Lab. 開催

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KEPPLE編集部

10年に一度と言われる寒波が日本列島を覆った1月25日、株式会社ストライクが主催する「第5回 Conference of S venture Lab.」が開催された。

「Conference of S venture Lab.」は、スタートアップ企業と事業会社の提携促進を目的とした会員制サービスの一環として、株式会社ストライクが開催している。
2022年9月からはじまり、第5回を迎えた今回は、インキュベイトファンドの和田 圭祐氏を迎えたトークセッションと、事業会社との連携により事業の加速を狙うスタートアップ5社によるピッチが行われた。

トークセッション

イベントは、インキュベイトファンド 代表パートナー 和田 圭祐 氏による「ベンチャーキャピタリストから見る、スタートアップとの事業連携」をテーマにした、トークセッションからスタートした。モデレーターは、株式会社ABAKAM 代表取締役  松本 直人 氏が務めた。

ご存知のとおり、インキュベイトファンドは日本を代表するベンチャーキャピタルの一社。2010年の創業以来、累計950億円以上のファンドを運用、600社以上のスタートアップに投資をしている。同社の特徴は、創業期に投資を行い、さまざまな手厚い支援を行いながら、起業家と伴走すること。スタートアップと事業会社の連携を数多く支援して見届けてきた和田氏から、スタートアップと事業会社の連携について、ベンチャーキャピタルならではの視点で語られた。

ストライク提供

まず和田氏は、スタートアップと事業会社のさまざまな連携のあり方について、それぞれの特徴を述べながら改めて整理した。それらの特徴を踏まえたうえで、スタートアップと事業会社における連携のポイントを語った。

「スタートアップと事業会社が連携する目的は仲間づくり。それを行う手段として、いろいろなパターンがあるが、それぞれ一長一短。事業会社の方々は自社のリソースやスタートアップ側の状況も鑑みながら、複数の選択を持ちながら、進めてもらえるとスタートアップにとってもありがたい」(和田氏)

また、和田氏は事業会社に対して、外部の専門家を上手く活用することもポイントとして挙げた。いざ始めてみると分からないことも多々出てくるため、VCやアクセラレーターなどの専門家を活用すること、そして、そのための関係構築や情報共有できる仲間をつくっておくことが重要であると語った。

この日は多くの事業会社の担当者が参加しており、その後は、具体的な事例を織り交ぜながら、モデレーターの松本氏からの質問を通じて、議論を深めていった。

「上場マーケットが冷え込んでいる環境の中で、未公開企業における資金調達環境も厳しくなっている。以前の成長がすべてという考えから、収益も大事であり、そのバランスが求められる」

「そのような前提の中で、スタートアップは、しっかりと収益を生み出せる戦略を取るべきであり、それを一緒にやれる可能性がある企業と少しでも広く関係をつくっていくことが大事。また、事業会社にとっても、スタートアップの収益に直結するような取り組みは提案しやすいのではないか。それぞれが強い事業をつくっていくことに集中することが求められている」(和田氏)

最後には、数多くのスタートアップを支えるベンチャーキャピタルとして、和田氏から参加者へのメッセージにて、トークセッションは終了。

スタートアップピッチ

続く第2部では、バラエティ豊かなスタートアップ5社が登壇して、それぞれ5分間のピッチを行った。ピッチ終了後には、質疑応答が行われ、コメンテーターとして、和田氏と松本氏が引き続き参加するとともに、元大津市長で OnBoard 代表取締役CEO の越 直美 氏が加わった。

ストライク提供

今回登壇した企業は以下のとおり。

株式会社クリップス
ライブコマースを始め、地方イノベーション、越境ECを行う会社

株式会社プライシングスタジオ
あらゆるビジネスのプライシング戦略支援サービスの展開

株式会社メディア・バックオフィス
切り抜きを始めとした画像処理サービスの展開

Sustineri株式会社
脱炭素化・カーボンニュートラル化を支援する脱炭素SaaSの提供

Creww株式会社
国内最大級のオープンイノベーションプラットフォームを運営

クロージング

この日は氷点下にもなる寒さであったが、多くの参加者が現地に来場して、会場はおおいに熱気に包まれた。イベントの最後には、会場の参加者同士の交流会が実施され、各社による盛んな情報交換が行われ、盛り上がりをみせて終了した。

今回はオンラインの参加者を含めると200名以上が参加した Conference of S venture Lab. 。次回の開催についても発表され、主催である株式会社ストライクによると、今後も毎月の開催を予定しているという。

スタートアップにとって、市場環境は不安定ではあるものの、オープンイノベーションの広がりもあり、事業会社とスタートアップの連携は増加の一途をたどる。さらなる広がりに向けて、本イベントも今後さらなる盛り上がりが期待される。

<イベント概要>
日 時:2023年1月25日(水)18:00-20:00
主 催:S venture Lab.(株式会社ストライク)
協 力:認定NPO法人インデペンデンツクラブ、株式会社Kips

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