関連記事
法務分野を効率化するリーガルテックスタートアップ5選【2025年7月更新】


新たな技術や研究成果を事業化するスタートアップにとって、特許をはじめとする知的財産は重要な経営資源の一つだ。特に、独自技術を競争力の源泉とするディープテックや研究開発型スタートアップでは、研究開発と並行して特許を取得し、技術を守りながら事業成長につなげる知財戦略が重要となる。
一方、特許の調査や出願、管理、分析には専門的な知識が求められ、多くの時間やコストもかかる。近年では、AIなどのテクノロジーを活用して膨大な特許情報の検索・分析を効率化したり、知財管理を支援したりするサービスが登場している。
今回は、AIなどを活用して企業の知財活動を支援するサービスを展開するスタートアップ4社を紹介する。

AIを活用した特許調査・分析や知財活用を支援するサービス「Tokkyo.AI」を開発・提供する。企業の技術情報や発明内容をもとに、AIによる類似特許の検索・分析や特許明細書の作成などを支援し、研究開発から知財化までの業務効率化を図る。文章から関連する特許を探せるAI検索や、対話形式で特許情報を取得できる「ChatTokkyo AI」などの機能も提供している。
また、企業内で安全に特許情報を検索・管理できる「プライベート特許検索」のほか、特許や意匠などの売買・ライセンスを支援する「IPマーケットプレイス」も運営。知財の発掘や権利化にとどまらず、保有する知的財産の活用・収益化まで支援している。
2025年にはTokkyo.Ai株式会社からリーガルテック株式会社へ社名を変更し、知財のマネタイズ支援へ事業領域を拡大している。
企業HP:https://www.final-aim.com
生成AIを活用したデザイン開発と、知的財産の管理を支援するプラットフォーム「Final Design」を開発・提供する。生成AIモデルやデザインツール、知財管理のワークフローを一つの環境に統合し、企業が生成AIを活用してデザインや製品開発を行う際の知財リスクやセキュリティ、コンプライアンス上の課題に対応する。ヤマハ発動機やHondaなど、製造業を中心とした企業との活用事例も展開している。
「Final Design」では、創作者や使用したAIモデル、プロンプト、生成過程などの情報を記録・管理し、「誰が、いつ、どのように創作したか」を追跡できる仕組みを提供する。同社は、生成AIを用いたデザインや製品開発における生成履歴を構造的に記録・可視化する知財管理技術について特許を出願するなど、知財そのものをコア技術として開発。企業内に蓄積されたデザイン資産を活用した独自AIモデルの構築にも対応し、生成AIによる創作と知的財産の保護を両立する仕組みの構築を進めている。
AIを活用した特許調査・申請支援サービスを開発するスタートアップ。大阪大学や北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)と産学連携を進め、知財業務のDXに取り組んでいる。
特許申請支援システム「AI Samurai ONE」は、研究概要や発明内容を入力すると、AIが関連する特許を調査し、類似文献の評価や特許取得可能性の判定、特許文書の作成までを支援する。検索式の作成に詳しくない研究者や開発担当者でも利用しやすく、研究開発部門と知財部門の連携にも活用できる。対話形式で特許文書の作成を支援する「AI Samurai ZERO」も展開。
2026年7月には、生成AIと特許データベースを直接連携する「IP Samurai MCPサーバー」(現「AI Samurai MCPサーバー」)の提供を開始した。MCP(Model Context Protocol)を活用し、ChatGPTやClaude、Copilotなどの生成AIから日本・米国・中国などの特許データベースにアクセスできる仕組みで、特許調査や競合分析、明細書作成、知財戦略立案などを支援する。特許の実データを直接参照することで、生成AIによる誤情報の生成を抑えながら、知財業務の効率化を図る。
企業HP:https://ipdefine.com
AIや独自のデータベースを活用し、特許の価値評価や収益化を支援する。特許が既存の製品・サービスに利用されている可能性や市場への影響などを分析し、企業が保有する知的財産の価値を可視化。特許権者や企業、法律事務所、投資家などに対し、特許の評価や取引、ライセンス、収益化に向けた支援を行っている。
2026年9月には、いちごアセットマネジメントから5億円の出資を受けたと発表。企業が保有する休眠特許の買取を本格化していく方針を示した。
スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ。
1週間分の資金調達情報を毎週お届けします。
※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします
※配信はいつでも停止できます