関連記事
無人小型衛星で実証を加速、ポストISS時代の宇宙環境利用プラットフォームに──ElevationSpace


宇宙から地球への輸送サービスを開発する株式会社ElevationSpaceは、シリーズBラウンドで、第三者割当増資により総額64億円を調達したと発表。累計調達額は101億円となった。
引受先には、豊田合成などの事業会社を含め18の企業・ファンドと個人投資家が参加した。
ElevationSpaceは、JAXAや東北大学と連携しながら、小型衛星の再突入・回収技術を活用した宇宙輸送サービスの開発を進めるスタートアップだ。
同社は現在、宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」と、宇宙ステーションから地球へ物資を輸送する高頻度回収サービス「ELS-RS」を開発している。主力プロジェクトである再突入衛星初号機「あおば」は、詳細設計技術審査(CDR)を完了し、フライトモデルの組み立て段階に入っている。
宇宙業界では、2030年末に運用終了が予定される国際宇宙ステーション(ISS)の後継として、民間主導の低軌道利用環境の整備が進んでいる。研究開発や製造を宇宙空間で行い、その成果物を地球へ持ち帰る需要の拡大が見込まれるなか、再突入・回収技術は今後の宇宙インフラを支える重要技術の一つとされる。
こうした市場環境を背景に、同社は海外企業との連携も進めている。米国の民間宇宙ステーション開発企業Axiom Spaceとは高頻度再突入・回収サービスに関する協業を、宇宙インフラ企業Redwireとはバイオ医薬品関連技術の活用に向けた協業を進めている。
国内でも、宇宙戦略基金事業で「高頻度物資回収システム技術」に採択されたほか、「有人宇宙輸送システムにおける安全確保の基盤技術」に連携機関として参画している。日本低軌道社中とも、ポストISS時代の低軌道活動インフラ確立に向けた連携を進める。
今回調達した資金は、「ELS-R」および「ELS-RS」の開発・運用体制の強化に加え、欧州・米国市場への展開や事業基盤の拡充に活用する方針だ。
宇宙ステーションの商業利用や宇宙製造への関心が高まるなか、ElevationSpaceは宇宙環境利用と地球帰還を組み合わせた新たな物流インフラの構築に挑む。
スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ。
1週間分の資金調達情報を毎週お届けします。
※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします
※配信はいつでも停止できます