TopoLogic株式会社

東大発の研究開発型スタートアップTopoLogic株式会社は、シリーズA・エクステンションラウンドで第三者割当増資により2.8億円を調達したと発表。今回の調達により、累計調達額は11.1億円となった。
引受先は、大和企業投資、東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)、肥銀キャピタル、i-nest capital、アイティーファーム(IT-Farm)。
TopoLogicは、東京大学大学院の中辻研究室における研究成果を基盤に、新素材「トポロジカル物質」の社会実装を目指すスタートアップだ。
トポロジカル物質は、電子の動き方に特殊な性質を持つ新しいタイプの材料だ。従来の材料では得にくかった電気的・磁気的な特性を持ち、これを活用することで、消費電力を抑えた半導体デバイスや、高感度なセンサなどへの応用が期待されている。 同社は現在、トポロジカル物質を活用した次世代メモリ「TL-RAM」と、熱流束センサ「TL-SENSING」の開発を進めている。
AIの普及に伴い、データセンターをはじめとする計算基盤の消費電力は増加している。また、半導体や電子機器の高性能化によって発熱量も増え、電力効率の向上や熱マネジメントが重要な課題となっている。TopoLogicは、トポロジカル物質の特性を生かし、こうした省電力化や熱制御の課題に対応するデバイスの実用化を目指す。
「TL-RAM」は、高速かつ低消費電力なキャッシュメモリへの応用を想定したMRAM(磁気メモリ)だ。同社によると、キャッシュメモリの大容量化や、GPU、SoCなどのプロセッサにおける並列処理性能の向上につなげることで、より大規模なAIモデルを処理するプロセッサへの活用を見込んでいる。
一方、「TL-SENSING」は、発熱を検知する熱流束センサだ。二次電池の熱暴走につながる異常発熱の早期検知などへの活用を想定しており、半導体プロセスを用いて製造できるセンサ素子として、バッテリーや電子部品を含む幅広い用途への展開を進めている。
今回調達した資金は、「TL-RAM」と「TL-SENSING」の開発に加え、顧客企業との評価・実証、知的財産の強化、国内外での事業開発に充てる。製品開発と顧客との実証を並行して進め、トポロジカル物質を活用した両技術の社会実装に向け、事業基盤を強化する方針だ。






