介護業界の人手不足に挑むケアリンク、プレシリーズAで5500万円を調達ー全国展開を視野に

介護業界の人手不足に挑むケアリンク、プレシリーズAで5500万円を調達ー全国展開を視野に

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単発介護バイトのマッチングアプリを運営する株式会社ケアリンクは、プレシリーズAラウンドにおいて5500万円の資金調達を実施。今回のラウンドには、MIRAISE、ベクトル、サーバーワークス・キャピタルなどが引受先として参加している。

同社は2023年に設立。介護・福祉分野に特化した単発バイトのマッチングプラットフォーム「ケアリンク」を提供している。介護施設の慢性的な人材不足という業界課題に対応し、柔軟な働き方を求めるワーカーとの即時マッチングを実現するのが特徴だ。サービス開始から約1年で、関東を中心に約500施設への導入実績がある。

代表取締役の根本 雅文氏は、大学在学中にキックボクシングを始め、卒業後は介護施設で勤務しながら選手としても活動。28歳で競技生活を引退した後は建設会社に勤め、その後30代半ばでITエンジニアへと転身した。実務経験を重ねた後、36歳でITサポート(現ケアリンク)を起業。介護現場での実務とエンジニアとしての専門性を掛け合わせ、現場の課題に根ざしたプロダクト開発を手がけてきた。

介護業界では、高齢化の進行により要介護者が年々増加する一方で、介護人材の確保が追いつかず、深刻な人手不足が続いている。特に現場では、突発的な欠員やシフト調整の難しさから、一部の職員に業務が偏りがちで、それが離職率の上昇や人材の定着難につながっているのが実情だ。

こうした背景のもと、非常勤介護市場はすでに1.6兆円規模にまで拡大しており、柔軟な働き方を求める人材のニーズも高まっている。ケアリンクはこうした変化に対応し、単発勤務に特化したバイトマッチングを実現。施設側が必要なタイミングで即戦力を確保できる仕組みを提供している。

今回の資金調達を受け、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)での展開強化を進め、地域に根ざした課題解決モデルの確立を目指すとしている。直近では、新規施設向けのキャンペーンを実施する。初回のマッチングでは、日給・交通費・手数料がすべて無料となる制度を実施し、導入ハードルを下げる狙いだ。

今後はさらなる利用者拡大とサービス品質の向上を図り、介護業界における人材不足解消に向けた取り組みを進めていく方針だ。

画像はケアリンク HPより

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