核融合スタートアップMiRESSO、約24億円調達──低温精製でベリリウム供給網を構築へ

核融合スタートアップMiRESSO、約24億円調達──低温精製でベリリウム供給網を構築へ

xfacebooklinkedInnoteline

低温精製技術を活用したベリリウム製造・販売事業を手がける株式会社MiRESSOは、SBIインベストメント、慶應イノベーション・イニシアティブ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、京都キャピタルパートナーズ、NTTドコモ・ベンチャーズ、MPower Partners、アルコニックスベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、三井物産を引受先とする、シリーズAファイナルクローズで約24億円を調達。エクイティでの調達額は累計約44.8億円となった。

MiRESSOは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)の認定を受けた核融合スタートアップであり、2つの事業を展開している。

ベリリウム製造販売事業においては、独自の低温精製技術により、従来は2000℃の高温処理が必要であったベリリウムを300℃以下の低温・常圧で処理することが可能とする。

ベリリウムは軽量・高剛性などの特性から、航空宇宙・防衛、半導体製造装置向けに使われる高付加価値素材だ。核融合エネルギーへの中性子増倍材としての活用が注目を集めている。供給国が限られ取り扱いも難しいため、安定調達が課題になりやすい。MiRESSOでは低温・常圧で処理できる独自技術で省エネ・低コスト化を進め、供給制約の緩和を狙う。核融合の将来需要を見据え、国内サプライチェーン構築を加速する。

また、低温精製技術プラットフォーム事業では、同技術をレアアースやリチウムなど他の鉱物資源の精製にも適用し、それらの鉱物資源の精製に関するコンサルティングと技術ライセンスの展開を進め、リサイクル分野を含む幅広い応用を可能としている。

代表取締役CEOは中道勝氏。量子科学技術研究開発機構(QST)で増殖機能材料開発グループリーダーを務め、IEA国際協力のベリリウム国際会議では国際執行委員(元日本代表)を歴任するなど、長年にわたりベリリウムの研究開発に従事。2023年、鉱物資源、とりわけベリリウムの安定供給に貢献することを目的にMiRESSOを設立し、代表取締役CEOに就任した。

中道氏は、「本ラウンドにおいてご支援を賜り、これからMiRESSOとご一緒頂ける皆様とともに、MiRESSOのビジョンである、ベリリウムの安定供給に向け、原料調達からパイロットプラント「BETA(Beryllium Testing plant in Aomori)」整備、さらなる製品の高品質化と、社員一丸となって、なお一層の努力を積み重ねていきます。そして、フュージョンエネルギーの社会実装への貢献を目指し、日本における新たなベリリウムのサプライチェーン構築を加速します」とコメントしている。(一部抜粋)

調達した資金は、ベリリウムの製造に向けたパイロットプラントBETAの建設費用などに充てられる。2024年10月に大平洋金属と包括的業務提携契約を締結し、青森県八戸市の同社製造所敷地内にて同パイロットプラントの整備を進行中だ。2027年度中の生産開始を目標としている。

Share

xfacebooklinkedInnoteline

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ1週間分の資金調達情報を毎週お届けします

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

ケップルグループの事業