【開催レポート】Open Network Lab 第31期 Demo Day|Colega AIが2冠を達成
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【開催レポート】Open Network Lab 第31期 Demo Day|Colega AIが2冠を達成

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KEPPLE編集部
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2026年8月26日(水)、デジタルガレージが運営するシードアクセラレーター「Open Network Lab(オンラボ)」の第31期 Demo Dayが、カンファレンスホール「Dragon Gate」(東京・渋谷)にて開催された。

オープニング:AIネイティブ時代に合わせて変化するオンラボ

オンラボは、日本初のシードアクセラレーターとして2010年に始動し、16年間で31期を重ねてきた。その最新回となる第31期のオープニングで、デジタルガレージ 執行役員の佐々木智也氏は、AIの進化でソロプレナーが次々に生まれるなか「何に注力すべきかを見極めるのが難しい時代になった」と述べ、こうした変化に合わせたオンラボの新たな取り組みを紹介した。

その一つが、2026年7月にOpenAIと共催したピッチイベント「Series T – Post AGI from Kyoto」だ。「Series Aの前に、Series Tを」を掲げ、本格的な資金調達に先立ってプロダクト開発用の開発クレジット(Token)を提供する取り組みで、OpenAIから総額最大100万米ドル相当の提供を受け、ピッチには280社超の応募が集まったという。

また、グローバル連携の強化も柱の一つだ。台湾のベンチャーキャピタル・アクセラレーターであるAppWorksや、韓国の国立理工系大学である韓国科学技術院(KAIST)との協業についても紹介され、日本・台湾・韓国をつなぐエコシステム作りを進めているとした。

デジタルガレージによると、これまでの採択企業167社の次回資金調達率は68%、EXIT率は16.7%となっている。この日は、今期採択の3社に加え、オンラボ卒業生や海外パートナー、Series T優勝チームなど計10チームが登壇した。

第31期採択スタートアップによる熱演

Tumiki AI(株式会社RAYVEN)

「すべてのAIに社員証を発行する」をコンセプトに、企業が生成AIを安全に使うための管理基盤「Tumiki AI」を開発。個人情報の検知・マスキング、職種ごとの権限管理、AIの行動を残す監査ログの3機能でAIガバナンスの課題に応える。複数AIの権限制御に対応し、管理技術は特許取得済み。代表取締役の鈴山 佳宏氏自身が大手企業でAI導入の効果検証を行った際に、情報漏洩や権限管理の懸念から導入が進まなかった経験が、開発の起点になったという。

Agentori(株式会社エージェントリ)

不動産事業者向けにAIエージェントを提供し、営業の初動スピードと成約率を高めるサービス。散在するメール・ポータル・CRMを一つのコンテキストに集約し、成約に直結する業務にAIを実装。創業者のJohn Ahn氏は不動産テック企業での経験を持ち、汎用的なCRMやAIツールに対して不動産業務のワークフローに特化した「不動産ネイティブ」なプラットフォームとして差別化を図る。

Colega AI(Colega AI Inc)

中小企業向けに「AI従業員」を提供するスタートアップ。SNS運用やレビューコメントへの返信、問い合わせ対応などを自律的に実行し、必要に応じて担当者の承認を求めるプロアクティブなAIエージェントが特徴だ。公開から半年で有料顧客1000社超を獲得しており、導入企業では平均で作業時間を8割削減しているという。

Alumniピッチ:次の成長フェーズへ進むアルムナイ3社

ヤグラ AI SOC(株式会社ヤグラ)

サイバー攻撃の検知から封じ込めまでをAIが自動で行う、セキュリティ運用特化型AI。日経新聞社での導入では、アラートから捜査着手までを人手の約2時間半から2分弱へ短縮したという。同社によると、10行以上の金融機関や事業会社を中心に導入が進んでいる。

Nobi for Driver / MAMORINU(株式会社enstem)

スマートウォッチの生体データから、ドライバーや現場作業員の事故の兆候を検知するサービス。眠気を本人が自覚する約30分前にアラートを出せる点が特徴で、運輸から製造・建設・倉庫へと展開する。トヨタ自動車と連携し、トヨタレンタリース店や一部販売店を通じた顧客紹介も進めているという。

Laurel(株式会社森未来)

木材のマッチングプラットフォーム「eTREE」で培ったデータを基に、木材利用に特化したAIアシスタント「Laurel」を発表。独自の木材データベースと連携し、木材の選定や専門的な問い合わせへの回答、見積もり依頼などを支援する。

Series T優勝者ピッチ:AIに「感覚器官」を与える映像基盤モデル

DeepFrame(インフィニマインド株式会社)

映像を音声も含めて一体的に解析する大規模映像モデル(LVM)「DeepFrame」を開発し、映像内で「誰が・何を・なぜしたのか」までを構造化する。警察向けに捜査を支援する「DeepTrace」や、テレビ映像を24時間解析する「テレビパルス」など派生サービスも展開する。

パートナーピッチ:台湾・韓国とつながるアジアのエコシステム

海外パートナーとして、台湾のアクセラレーター・AppWorksと韓国のKAISTが登壇し、それぞれ現地のスタートアップを紹介した。

Raccoon AI(台湾/AppWorks)

リテール向けのAIカスタマーサービス。Salesforceなどの既存ツールと接続し、問い合わせ対応から注文ステータスや在庫の確認、返品処理までを担う。日本をメインマーケットに据えて展開する。

SoonSu(韓国/KAIST・A2US)

水と電気だけで粒子・臭い・微生物を除去する空気浄化技術。フィルターもオゾンも使わず圧力損失も抑えるのが特徴で、サムスンの半導体部門などと、技術の適用に向けたプロジェクトを進めている。

PatchOne Compliance(韓国/KAIST・PatchOne Industries)

独自の「LLM AIハッカー」で、脆弱性の発見から修正、コンプライアンス対応までを一つのフローで自動化するセキュリティ基盤。韓国の中小・成長企業でPoCを進めており、今後は日本・欧州への展開を計画する。

「挑戦を歓迎するエコシステム」を目指して

オーディエンス投票と審査員による審査の結果、31期の「オーディエンス賞(Audience Award)」「最優秀賞(Best Team Award)」ともに、Colega AIが受賞し、2冠を達成した。授賞したデジタルガレージ 取締役 兼 副社長執行役員 グループCFBO 兼 CGOの森山 博暢氏は「審査員6人で白熱した議論となり、1位は非常に僅差だった」と講評した。

挨拶に立ったDGインキュベーション投資第一部部長の遊佐康佑氏は、「私たちはシードアクセラレータープログラムをやりたいわけではない。本当にやりたいのは、挑戦を歓迎するエコシステムを東京・渋谷から作ることだ」と語り、スタートアップ、アルムナイ、アカデミア、VC、事業会社が持つリソースを総動員して新しい挑戦を生み出す場を目指すとした。

第31期 Demo Dayは、10チームの多くが「AIエージェントで人の業務を代替・支援する」プロダクトを掲げ、AIネイティブなスタートアップが主役となる回となった。ここでの出会いが、どのような次の一手につながるのか、期待が高まる。

※本記事は以上です。


オンラボでは次期Seed Accelerator Programの参加スタートアップを募集している。エクイティ出資や開発クレジットの提供、渋谷・サンフランシスコのオフィス利用、起業家コミュニティへの参加など、事業成長を後押しする環境が用意されている。最新の募集情報はOnlab Seed Accelerator Programのページ(https://onlab.jp/programs/onlab/)から。


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