e-dash株式会社

e-dash株式会社は、三井物産、JA三井ストラテジックパートナーズ、ウエストホールディングス、信金キャピタル、中電環境テクノスの計5社を引受先とする第三者割当増資により、総額33億4200万円を調達したと発表した。
同社は、2022年2月に、三井物産の新規事業として設立されたスタートアップだ。企業や自治体の二酸化炭素排出量の可視化から削減までを一気通貫で支援するクラウドサービスの開発・運営と、コンサルティングによる実行支援を手がける。
主力の「e-dash」は、電気代やガス代の請求書の画像データ等をアップロードすることで、企業のCO2排出量を自動で算定・可視化するサービスである。算定の対象は、自社の燃料使用などによる直接排出(Scope1)、購入した電力や熱の使用にともなう間接排出(Scope2)、原材料の調達や製品の輸送・使用など取引先まで含めた排出(Scope3)の3区分に及ぶ。
近年は、製品単位の排出量を算定する「e-dash CFP」、サプライチェーンのESGデータを収集する「e-dash Survey」もラインアップに加えた。また、コンサルティングを含む伴走支援の体制も拡充し、推進体制の設計から開示や削減の実務までを支援してきたという。
脱炭素領域では、制度面の整備が段階的に進んでいる。2025年3月には、サステナビリティ基準委員会がSSBJ基準を公表し、日本でもサステナビリティ開示基準が整備された。排出量取引制度(GX-ETS)についても、GXリーグの下での試行を経て、2026年度から本格的に動き出した。企業に求められる対応は、自社グループの開示や削減にとどまらず、取引先を含むサプライチェーン全体へと広がりつつある。
一方で地域に目を向けると、自治体のゼロカーボン施策や地方金融機関の取り組みが具体化する半面、中小企業への理解の浸透は依然として課題だと同社は指摘する。
今回調達した資金は、テクノロジーによる効率化と専門人材による伴走支援を両立させる体制の強化に充てる。
e-dashは今後、出資した5社が持つ強固な事業基盤や知見を掛け合わせる共創を進め、サプライチェーン全体の排出量削減に向けたソリューション連携や、地域金融機関・自治体とのエコシステムの構築に取り組む方針だ。






