(IPO) 印フードデリバリーSwiggyが上場を計画、Zomatoとの競争が続く

(IPO) 印フードデリバリーSwiggyが上場を計画、Zomatoとの競争が続く

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KEPPLE編集部

インドのフードデリバリーSwiggyは、JP MorganなどとIPOの準備を進めており、早ければ今年の上半期には上場すると見られていると3月8日に報じられた。



インドのフードデリバリーの市場規模は、日本より少し大きい。インドの市場規模は、50億ドル程度(※2)、日本は5000億円(約43億ドル) (※3) といわれている。フードデリバリー最大の市場であるアメリカと比べると、インドにおける1日当たり平均注文数は半分、注文単価は10%程度である。注文単価は、物価によって大きく左右されるため、物価が安いインドにとっては、中国同様、平均注文数を大きく伸ばすことが市場の拡大においては大事といえる。

日本とインドの市場の競争環境は非常に似ている。日本では、Uberと出前館、インドでは、ZomatoとSwiggyの2社が大半のシェアを持っている。インドと日本以外でも、この数年で新規参入者が多かったものの、数社に集約されるという流れが多くの国で見られる。アメリカ、ヨーロッパ、中国では、最大手が30-50%程度のシェアを持っている。



インドでは、Zomatoが50%程度のシェア、Swiggyが40%程度のシェアを持っているといわれている(※4)。当初は、Swiggyが優位であったものの、Zomatoが20%弱のシェアを持っていたUber Eatsのインド事業を2020年に買収したことで形勢が逆転した。すでに2社の寡占市場となっているため、新規参入のAmazon(2020年にフードデリバリーに参入)などが2社の牙城を崩せるかはやや疑問である。

Zomatoは、2021年に上場をしており、現在の時価総額は82億ドル程度である。2022年1月に発表された資金調達におけるSwiggyの企業価値は107億ドルであるため、Zomatoの方がSwiggyより時価総額が低い。しかし、これは未上場のSwiggyにおいて、直近の株式暴落が反映しきれていないことが主要因だと考えられる。現にZomatoの株価は年初来で46%下落(3月16日現在)している。

現在の相場環境は悪いため、Swiggyは、相場の復活を待ちながら、良いタイミングでの上場を試みていると考えられる。IPOでは、10億ドル程度調達するとみられており、今年の大型上場の一つになる可能性が高い。

注)
(※1)
https://economictimes.indiatimes.com/tech/startups/swiggy-can-give-good-returns-too-if-it-goes-public-says-softbanks-son/articleshow/85206694.cms?from=mdr
(※2)
https://glginsights.com/ja/articles/the-strong-growth-of-indias-food-delivery-sector-will-likely-continue/
(※3)
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP607899_V00C21A4000000/
(※4)
https://www.barodaetrade.com/reports/InternetTechnology-SectorReport9Apr21-Research.pdf

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