気候変動に対応するサクラマスを全国へ──Smolt、約2億円調達

気候変動に対応するサクラマスを全国へ──Smolt、約2億円調達

xfacebooklinkedInnoteline

高温耐性サクラマスの開発に取り組む株式会社Smoltは、第三者割当増資により総額約2億円を調達したと発表。mintをリード投資家とし、サムライインキュベート、ANOBAKA、ちゅうぎんキャピタルパートナーズが参加した。

Smoltは2019年設立の宮崎大学発スタートアップで、サクラマスの選抜育種や種苗供給、水産物の生産・販売を手がける。ゲノム編集や遺伝子組み換えを行わず、生理学的な特性を利用して個体を選び、世代を重ねる選抜育種を実施している。7世代にわたる育種を通じ、水温24℃前後でも生育可能な高温耐性サクラマスの開発を進めてきた。同社は種苗の供給に加え、サクラマスの生魚・活魚や、魚卵を加工した「つきみいくら®」なども展開している。

日本近海では海水温の上昇が続いており、文部科学省と気象庁の「日本の気候変動2025」によると、年平均海面水温は100年あたり1.33℃上昇しているという。水温上昇は冷水性のサケ・マス類の養殖環境にも影響し、高水温による生育不良や死亡が課題となっている。また、水産研究・教育機構によると、2025年の全国のサケ来遊数は約693万尾となり、1989年以降で最も少ない水準となった。

こうした環境変化に対し、Smoltは高温環境に対応したサクラマスの種苗を全国の水産事業者へ供給するとともに、地域の事業者と連携した生産体制を構築している。種苗を供給するだけでなく、各地の養殖環境を活用してサクラマスや魚卵を生産し、地域ブランドの開発などにも取り組む。

今回調達した資金は、全国の水産事業者との連携強化や、高温耐性サクラマスと「つきみいくら®」の生産拠点の開拓・拡大に充てる。各地域の養殖事業者との生産体制を広げ、高温耐性を持つ種苗の供給と水産物の生産拡大を進める方針だ。

掲載企業

Share

xfacebooklinkedInnoteline

新着記事

STARTUP NEWSLETTER

スタートアップの資金調達情報を漏れなくキャッチアップしたい方へ。1週間分の資金調達情報を毎週お届けします。

※登録することでプライバシーポリシーに同意したものとします

※配信はいつでも停止できます

ケップルグループの事業