声を解析し、営業の「伝え方」を改善──Interbeing、約5000万円調達 他業種への展開も視野に


音響解析技術を活用した営業支援サービスを開発する株式会社Interbeingは、カクイチを引受先とする第三者割当増資により約5000万円を調達したと発表。両社は2026年7月に事業連携に関する基本合意書を締結しており、カクイチの営業現場との連携を通じて、技術・サービスの検証も進める。
Interbeingは、話す内容ではなく、声の張りや話す速度、間、緊張などの非言語情報を分析する音響解析技術を開発している。同社の解析エンジンは、音声から700以上の音響特徴量を抽出し、感情や意欲、ストレスなど35の心理・感情指標を算出する。文字起こしを必要とせず、音声そのものの特徴を解析する仕組みを採用している。営業領域では「Polyphony Sales」を提供し、営業担当者の声を分析して、それぞれの特性に応じた話し方や伝え方を提示する。人事・組織領域では、従業員のコンディション把握を支援する「Polyphony HR」も展開している。
営業支援では、商談の録音や文字起こしから会話内容を分析するサービスが利用されている。一方で、同じ内容を話していても、声の張りや間の取り方などによって、相手への伝わり方が変わる場合がある。Interbeingは、こうした声に含まれる非言語情報に着目し、「何を話したか」だけでなく「どのように伝わったか」を分析して、営業活動の改善につなげる。 同社によると、製造業の若手営業担当者を対象とした3カ月間の支援では、成約率が15%から22%に上昇した事例もあるという。
今回出資したカクイチは、鋼製建屋や農業、太陽光などの事業を展開している。Interbeingはこれまで、同社の営業現場で成果を上げている営業担当者の話し方を音響データから分析し、各担当者へのフィードバックを実施してきた。今回の出資・連携を通じ、カクイチは顧客であると同時に実装パートナーとなり、実際の営業現場で解析技術や支援手法の検証を続ける。
調達資金は、複数企業への提供に対応する解析プラットフォームの整備やアプリ機能の拡充、解析精度向上に向けた研究開発に充てる。また、顧客企業の現場で課題設定から分析、実装までを担うFDE(Forward Deployed Engineer)型人材やエンジニアの採用を進める。
今後は、カクイチの営業現場で得た知見を蓄積し、他業種への展開も検証する方針だ。
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