熟練者のノウハウをAIで形式知化──UnlimiTech、1.8億円調達で「製造業のOS」構築へ

熟練者のノウハウをAIで形式知化──UnlimiTech、1.8億円調達で「製造業のOS」構築へ

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製造業向けAIワークフロープラットフォーム「DataFlow AI」を開発する株式会社UnlimiTechは、ジェネシア・ベンチャーズ、SMBC Edge、Delta X1号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドで総額約1.8億円を調達したと発表。

UnlimiTechは、製造現場業務の自動化・標準化を支援する「DataFlow AI」を提供している。

「DataFlow AI」は、現場担当者が自然言語で指示することで、専門的なプログラミング知識がなくても業務フローを構築・修正できるサービスだ。ExcelやCSV、データベースなどから情報を取り込み、データの加工や確認、分析、出力といった一連の業務をワークフローとして自動化する。既存のERP(基幹システム)などと併用しながら、特定の業務から段階的に導入できる点も特徴としている。

製造現場では、基幹システムではカバーされない業務がExcelやマクロに依存し、担当者の異動や退職によって業務知識が失われることが課題の一つとなっている。人手不足に加えて熟練者が持つノウハウの継承も課題となるなか、生成AIの活用は情報収集や文書作成などの汎用業務に加え、製造現場のデータ活用や熟練者の暗黙知の形式知化など、現場固有の業務領域にも広がり始めている。経済産業省も、製造現場のデータとAIを組み合わせる「製造AX」や、生成AIを用いた製造業の暗黙知の形式知化を推進している。

同社は、業務の「動作」を自動化するワークフローに加え、「記録」を蓄積するデータベース、熟練者が持つ「判断基準・ルール」を形式知化するコンテキストの3要素を組み合わせ、業務プロセス単位で利用できる「製造業のOS」の構築を目指している。現場に残る業務プロセスや判断基準をデジタル化することで、業務効率化と技術継承の双方につなげる方針だ。

2026年1月の提供開始時には、川崎重工業、トクヤマ、ENEOSマテリアル、サミーの4社で先行導入・トライアルが進められている。また、大手メーカーの工場では、蓄積された品質記録をもとに、熟練者の判断基準をAIで抽出し、品質関連帳票を自動作成する実証も行なっている。

今回調達した資金は、「DataFlow AI」のデータベース機能やコンテキスト機能の開発に充てるとしている。複数のワークフローを連携させるAIオーケストレーションや、生産管理システムなど既存システムとの連携も強化する方針だ。

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