(2022年4月18日週) 海外資金調達 Weekly <Seed&Early編>

(2022年4月18日週) 海外資金調達 Weekly <Seed&Early編>

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KEPPLE編集部


この記事では、4月18日週に資金調達が報道されたシード・シリーズA・シリーズB(それぞれプレラウンドを含む)の企業を調達額順に紹介します。

シード第1位 Recur Club(資金調達額3,000万ドル)

シードラウンドで株式・負債の合計で3,000万ドルを調達したインドのRecur Clubは、創業1年以上・年間経常収益(ARR)5万ドル以上のSaaS企業など継続的な売上が期待できる企業を対象に、ARRをベースとした資金調達を可能にしています。企業の直近ARR・成長率を評価し、金融商品に変換して投資家に販売しており、欧米ではユニコーン企業であるPIPE(2021年5月に20億ドルの評価額で2億5,000万ドルを調達。当時の記事によると取扱企業は4,000社・取引可能なARRは10億ドル超)やCapchase(2021年6月に2億8,000万ドル調達)などが同様のサービスを展開しています。

同社は直近2四半期の間で5倍の成長を遂げました。現在、500以上の会社・1億5,000万ドル以上のARRを取り扱っており、年末までには2000社・10億ドル以上に届くと予想しています。(※1)


シード第2位 Jarvis ML(資金調達額1,600万ドル)

第2位は米国のJarvis MLです。パーソナライゼーションエンジンを提供しています。McKinseyの調査(※2)によると、40%の回答者はパーソナライズ体験を受けて当初想定より高価な商品を購入したことがあると答えており、8割近くの人が購入判断、購入リピート、親しい人への推奨をそれぞれ行いやすくなると回答しています。オンラインサービスの提供者にとって、パーソナライゼーションは売り上げを伸ばしていくための重要な要素であり、Grand View Researchによると推奨エンジン市場は2028年に173億ドル規模に達するとのことです。(※3)

Jarvis MLはEコマース及びホスピタリティセクターを中心に、AIを活用したセールス、価格設定、ウェブ体験のパーソナライゼーション・分析サービスを提供しています。同社HPによると同社の利用により総事業効率(売上高および/またはグロスマージン)は平均25%以上増加するといいます。

本稿で紹介するシリーズBの調達を行ったMutinyもパーソナライゼーションサービスを提供しています。


シリーズA第1位 Rario(資金調達額1億2,000万ドル)

シリーズAの調達で調達額が大きかったのは、クリケットのNFTプラットフォームであるRarioです。RarioのNFTプラットフォームでは、クリケットの名シーンを抑えたデジタルカードや選手にフォーカスしたデジタルカードを取り扱っています。これまで米国、英国、オーストラリア、インドを含めた20か国のファンに対して50,000以上のNFTを販売してきたといいます。(※4)

クリケットファンは世界で15億人以上に上るとされています。Rarioは現在、Cricket AustraliaやAustralian Cricketer’s Association、Caribbean Premier League、Lanka Premier League、Abu Dhabi T10 League Legends League Cricketなど6つの国際クリケットリーグ・900人以上のクリケッターと独占提携を行っており、クリケットNFTの権利で世界最大のシェアを誇っています。
今回の出資はDream SportsのCVCであるDream Capitalがリードしており、このことでRarioはDream Sportsユーザー1億4千万人にアクセスできるようになります。

世界的な推計によると、デジタルスポーツグッズの分野では25億ドル以上の取引が予想されています。クリケットに次ぐ人気を誇るバスケットボールにおいて、NBAのライセンスを受けたプラットフォームNBA Topshotでは、立ち上げから1年以内ですでに1日のピーク取引額が3,200万ドルを超えているといいます。(※5)


シリーズA第2位 Zubale(資金調達額4,000万ドル)

statistaによるとラテンアメリカのEコマースは2021年の850億ドル規模から2025年には1,600億ドルに届くと推定されています。シリーズA 2位のZubaleは小売事業者とフルフィルメント・配送・店舗/倉庫内作業等を担う独立パートナーを繋ぐサービスを展開し、Eコマースの展開を支援しています。メキシコ、コロンビア、ペルー、コスタリカで既に事業展開をしており、ブラジル、チリでも営業を開始しました。

同社は現在100社以上のアクティブ顧客と20,000以上の協力者を抱えています。同社の月次成長率は前月比25%で、2021年下半期には売上を倍増させたと言います。(※6)


シリーズB第1位 SEON(資金調達額9,400万ドル)

シリーズB1社目は9,400万ドルを調達したSEONです。SEONはメール、電話、IPアドレスの分析モジュールであるIntelligence Tool、AIを活用した不正検知・自動削減をおこなうSense Platformを提供し、詐欺防止や不正アカウント対策のプラットフォームとなっています。

同社HP(※7)によると、現在Revolut、NuBank、Afterpay、Patreon、Sorare、Mollieなどをふくむ5000社以上に採用され、10億ドル以上の取引を確認してきました。同社サービスによって防ぐことのできた被害は5,000万ユーロ以上といいます。


シリーズB第2位 Mutiny(資金調達額5,000万ドル)

5,000万ドルを調達したMunityは、ウェブサイトのパーソナライゼーションを提供するAIエンジンです。同社は、顧客獲得に使うコストの19/20が無駄になっていると言い、その背景として広告がパーソナライズされてもウェブサイトがパーソナライズされていないことがコンバージョンの障害になっていると考えています。(※8)

Dropbox、Snowflake、Qualtrics、Carta、Notion、Brexなどを顧客に抱え、その先の300万社・5,000万人がMutinyのAIエンジンを利用したパーソナライズされたウェブサイトを閲覧しているといいます。



ラウンド別の主要案件は下記のとおりです。



(※1)
https://yourstory.com/2022/04/funding-alert-recur-club-raises-30-million-seed-round/amp
(※2)
https://www.mckinsey.com/business-functions/marketing-and-sales/our-insights/the-value-of-getting-personalization-right-or-wrong-is-multiplying
(※3)
https://www.prnewswire.com/news-releases/recommendation-engine-market-size-worth-17-30-billion-by-2028-grand-view-research-inc-301378305.html
(※4)
https://medium.com/rario/cricket-nft-platform-rario-raises-120-million-series-a-funding-led-by-dream-capital-30de21e21d5c
(※5)
https://economictimes.indiatimes.com/tech/technology/nfts-set-to-crank-up-cricket-digital-collectibles-business/articleshow/84873713.cms?from=mdr
(※6)
https://contxto.com/en/venture-capital/zubale-receives-us40-million-investment-to-boost-retail-e-commerce-in-latam/
(※7)
https://seon.io/about-us/
(※8)
https://www.prnewswire.com/news-releases/mutiny-raises-50m-series-b-funding-to-help-companies-turn-wasted-marketing-spend-into-revenue-301526401.html



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