建設現場の測量を自動化──クロスセクター、累計7.7億円調達

建設現場の測量を自動化──クロスセクター、累計7.7億円調達

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建設現場向けの自動計測サービス「Frame Finder(フレームファインダー)」を提供する株式会社クロスセクターは、シード期からシリーズAまでに、出資と金融機関からの融資を合わせて累計7.7億円を調達したと発表した。

引受先には、ニコン、Coral Capital、みずほキャピタル、アニマルスピリッツ26投資事業有限責任組合、三伸機材、SMBCベンチャーキャピタル、三菱UFJキャピタルが参加した。

クロスセクターは、2025年3月にニコンのスピンオフ企業として設立され、同年7月に本格営業を開始した。建設工事や設備のメンテナンスに向けたセンサー計測ソリューションを展開している。

建設業界では、熟練技能者の高齢化や人手不足が進み、施工品質の維持と作業効率の向上が課題となっている。特に鉄骨の組立工程では、柱の位置を測定し、調整や締結を行った後に再び測定する作業が繰り返されるため、測量を担う人材の確保が工程管理にも影響する。

同社の「Frame Finder」は、鉄骨柱の位置の変化をセンサーで自動計測するサービスだ。初回に従来の測量機で測定した位置を基準とし、柱の傾きを調整する建て入れ直しや、本締め※1、溶接などの工程で生じる位置の変化を測定する。同社の測定条件では、鉄骨柱1本当たりの測定時間を従来の15分から15秒に短縮できるという。測定結果はクラウドに自動保存され、現場での確認や管理者による進捗管理にも利用できる。

同技術については、所定の条件下で高さ12mの鉄骨柱の柱頭位置を1mm以内相当の精度で測定できることが確認されている。開発元のニコンは、日本建築総合試験所による建築技術性能証明を取得した。2026年10月時点で、大手建設会社を中心に30件以上の現場で実証実験や試験導入を実施している。

今回調達した資金は、「Frame Finder」の需要拡大に対応するためのセンサー増産を優先し、組織体制の強化や鉄骨の自動調整機構の開発にも充てる。今後は鉄骨工事に加え、山留壁※2や橋梁などの構造物にも計測技術の適用範囲を広げ、施工時の品質管理からインフラの維持管理まで対応するサービスの拡充を進める方針だ。

※1 本締め(ほんじめ):鉄骨の位置や傾きを調整した後、接合部のボルトを規定の方法で締め付け、最終的に固定する作業。

※2 山留壁(やまどめかべ):建物の基礎工事や地下を掘削(根切り)する際に、周囲の地盤を支え、土砂の崩落や掘削部分への流入を防ぐために設ける壁状の構造物。

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