台湾のマーケティングテクノロジースタートアップ企業WavenetがシリーズBで資金調達、2年以内のIPOを目指す、日本進出も視野に

翻訳元の記事公開日：2022年7月13日　記事提供：Meet Global

マーケティングテクノロジーに特化したWavenetは、最近、シリーズBで約300万米ドルを調達した。Wavenetの創業者兼CEOであるTim Hsuは、「我々の将来の目標は明確で、2年以内にIPOを行うことです。そして、台湾をIPOの第一候補として考えています」と述べている。

Wavenetの今回の最大の投資家は、SaaSと教育に特化したシリコンバレーのファンドCornerstone Asset Holdingsである。

資金調達額は大きくないが、Tim Hsuは、北米市場開拓のための投資家の支援こそが重要であると言及した。

今回の資金調達と投資家の支援で、Wavenetは日本と北米に事業を拡大し、さらに国際的な人材を採用する予定だ。データ分析チームも倍増する見込みだ。

シリコンバレーの投資家であるCornerstone Asset Holdingsは、ポストパンデミック時代には、B2BマーケティングとB2C/C2Cのeコマースの両方がトラフィックプラットフォームに依存するようになると述べている。Wavenetは、アドテクノロジー（広告技術）企業からマーケティングテクノロジー企業への成長と、ハイテク企業の代理店となるための包括的な展開により、北米市場やその他の市場にシームレスに参入することが可能となる。

2つのマーケティングプロダクトで顧客のグローバル展開を支援

Wavenetは、大きく分けて2つのサービスを提供している。1つは、Facebook、Google、Twitterなどの広告を購入するための広告トラフィックサービスである。もうひとつは、SaaS型サービスである。Wavenetは、独自のOrcaシステムを開発し、他のMarTech企業の技術と組み合わせることで、顧客会員によるリマーケティング、オーディエンス分析、世論モニタリングが可能となる。また、B2Bの顧客には、グローバルなマーケティング活動を可能にするOrcaProシステムも提供している。

広告トラフィックの分野では、LG Household & Health Care、Yannickなどの国内クライアントと協業している。また、海外では、Hong Kong Gifts & Premium Fair、Au Huat Coffee（マレーシア）などの企業との協力実績がある。また、SaaSシステムにおいては、Chunghwa Telecomなどの顧客が含まれる。

「Wavenetは、MarTech分野のMediaTek(※台湾のスマートフォン向けシステム・オン・チップ大手)となり、お客様にとって不可欠かつ主要な要素となることを目指します」。Timは、「規模拡大と連携できる能力がWavenetのMarTech製品を作るカギです。市場には、深く繊細な技術を持つプレーヤーがたくさんいるので、我々の製品は彼らの製品と連携して、顧客が望むサービスを選択できるようにしなければなりません。結局のところ、顧客はドリルを手にするのではなく、壁に穴を開けたいのです」と話している。

Wavenetの年間売上は約2000万ドルで、SaaSと広告の売上比率は1:2程度であることがわかっている。しかし、将来的にはSaaSの比率を広告の比率に近づけるよう努力するとのことだ。

海外展開については、中国市場で安定的に事業を展開している数少ない企業の一つであり、マレーシアでは22年の歴史を持つ広告会社Singnan Communicationsを買収している。また、他の国へのサービス展開も進めており、日本での支社設立も予定されている。

トップ画像クレジット：WAVENET

翻訳元：https://meet-global.bnext.com.tw/articles/view/47739

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